嘘がバレれば死あるのみ。難攻不落の「狼の口」を彼らは果たして逃れられるのか

コミック

2013/12/2

狼の口 ヴォルフスムント 1巻

ハード : PC/iPhone/iPad/Android 発売元 : KADOKAWA / エンターブレイン
ジャンル:コミック 購入元:BOOK☆WALKER
著者名:久慈光久 価格:450円

※最新の価格はストアでご確認ください。

努力・友情・勝利! キラキラ眩しい少年少女の爽やかな話が読みたい時もあれば、たまには真逆の、胃が痛くなるようなダークでブラックな沈鬱とした話を読みたくなる時もあります。

本作『狼の口 ヴォルフスムント』は、まさにそんな黒い気分の時に読みたい一品です。登場キャラクターたちを容赦なく地獄に叩き落とすさまは、作者がアシスタントを務めた『ベルセルク』の三浦健太郎先生譲りの手腕。片手に胃薬が欲しくなるレベルで、見事に地獄を作り上げてくれます。

世界の舞台は14世紀初頭のアルプス地方。ドイツとイタリアを最短距離で結ぶザンクト・ゴットハルト峠には「狼の口(ヴォルフスムント)」と恐れられた関所がありました。その関所を守る代官ヴォルフラムは冷酷無比。オーストリアの圧政に反抗しようとする盟約者団の間者も、ワケありで通行証なく出ていこうとする人間も、一人たりとも逃しません。ヴォルフラムは「人間の心が読める」と言われるほど心理戦に長けており、そんな彼の目をくぐり抜けようとあの手この手で工夫を凝らす農民達との知恵比べは目が離せませんでした。

狼の口に挑戦する人々は以下の通り
第1話/反乱首謀者の娘と彼女を護衛する騎士。アルプス地方からの脱出を目指す。
第2話/凄腕女闘士。目的は盟約者団の同士がいる街に活動資金を引き出せる指輪を渡しに行くこと。
第3話/アルプス一の山男父子。盟約者団の同士のいる街を目指す。関を通らず、「人間が通る道ではない」と言われる冬のアルプス山脈越えに挑戦。

見るも無残な敗北もあれば、命を失いこそすれ裏の裏をかいてひっそりと目的を果たした者もあり。残酷な話の中で少しずつ、けれど確実に怒りの炎は大きくなっていきます。本作1巻を含む2巻までで関所側の徹底したやり口を描き、盟約者団側の「ヴォルフラム許すまじ」と恨む様子が緻密に描き上げられます。

そして3巻から既刊までは怒涛の展開。ついに反旗を翻した盟約者団と、人数で劣勢に立つヴォルフラム率いる関所の兵がぶつかり合うのです。ヴォルフラムの狡猾な戦略による反撃と、怒りが蓄積した同盟軍の怒涛の攻勢に、ますます続きが気になること間違いなし。ヴォルフラムがどうなるのかの結末はすでに掲載誌『ハルタ』では描かれた模様。最新刊の発売はいつでしょうか! いまから待ち遠しくて仕方ありません。


アルプス山脈ってどこ?と思われた方は1コマ目を参照。ここに泣く子も黙る「狼の口」があります

挑戦者その1、リーゼとゲオルグ。お嬢様然とした彼女は果たしてヴォルフラムの魔の手から逃れられるのか

挑戦者その2、ヨハンナ。「瞬殺の魔女」と呼ばれる女闘士なら狼の口も怖くない…?

挑戦者その3、ヴィルヘルムとヴァルター。盟約者団にとって心の支柱とも言えるヴィルヘルムは息子と共に冬のアルプス山脈に挑む!