超ドデカい女子中学生の魅力をついてついてつきまくった逸品
公開日:2014/1/6
背がおっきい女の子って、どこか次元の違う存在というか、なんとなくいつも「特別感」があったような気がします。懐かしい小中学生のころ。彼女たちは、一足先に大人だったのかもしれません。
今回紹介させていただくのは「このマンガがすごい2014 オンナ版」でベスト10入りした話題の一作『富士山さんは思春期』。主人公、富士山牧央(ふじやま・まきお)は中学2年生女子にして身長が181センチもあるバレー部の超巨大エース。幼なじみの上場優一は、ひょんなことから彼女の下着姿を見てしまいます。素朴でサバサバした性格のドデカい「富士山」の魅力が中学生に分かるわけもなく、ただ理性とは裏腹に、優一の心はどんどん彼女に惹かれていきます。ぽろっと告白してしまった優一に、あっさりとオーケーをだす富士山。中学生らしい秘密のお付き合いの中で、優一の目を通し、「子供」であり「女」である富士山の思春期がみずみずしい感性をもって描き出されます。
本作はいわゆる説明書きが少ないよう感じられます。だからこそ、微妙な心の動き、思春期の心のキリキリした部分を、心で感じることができるのです。誰もが中学生でした。「富士山」を通して、懐かしいあの頃を思い出してみませんか? ピリッと切なく甘酸っぱい、誰にでもおすすめできる1冊です。
あれ、なんで、好きになっちゃう…!
夏だねえー!くうう
そうです、一緒に行こうって、言えないんです
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