子どもたちが安心して使えるネット環境へ。尾木先生からの提言です

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2014/2/4

ウェブ汚染社会

ハード : PC/iPhone/Android 発売元 : 講談社
ジャンル: 購入元:BookLive!
著者名:尾木直樹 価格:702円

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 ネットいじめ、ネット依存症、対面コミュニケーション不全、出会い系サイト、盗撮暴力、心中・自殺勧誘、ネット詐欺…。本書は、多くの危険がひそむネットから子どもたちを守るには、どのようにしたらよいのか、おなじみ、尾木先生からの提言だ。

内容は大きく、ネットと子どもたちの生活実態(1章~3章)、本書の主テーマである子どもたちをネットから守るための提言(第4章)、そして新たなコミュニケーションの可能性(5章)だ。主テーマであるネットから子どもたちを守るために力説されているのは、子どもたちへのネット活用に関するマナーやルールの教育だけではなく、とりわけ親の情報化への対応、情報リテラシー高度化の必要性だ。

 本書は2007年に出版された本の電書化。出版当時はガラケー全盛、今日はすでにスマホと状況差はあるものの、「スマホを使うときの親子の10の約束」が話題になり、またSNS利用で危険な目に会った子どもたちに関する報道など、ネットがらみの犯罪を見聞きするとき、ネットから子どもたちを守るための本書の提言は、依然として今日的な問題であると思う。

 おいしいパンケーキのつくり方から、爆弾のつくり方まで、なんでもありのネット空間。ネットはこれからも人間の欲望のスピードで膨張し、そこに新たな仕組みを生み、残念ながら新たな犯罪も生み、ネットの汚染もさらに進んでいくのだろう。問われているのは大人たちだ。「今日のように、大人たちまでもが現実の社会を変えようとしなかったり、不正義に憤りをみせない“無表情社会”では(中略)、日本の社会変革、政治変革は生まれまい。リアルな自分の実生活そのものを変えようとしないで、大人も子供もバーチャルなネット文化に逃げ込んでいるからだ」(5章から)。これは、本書でとくに印象深かった箇所。子どもたちが安心して使えるネット環境づくりに、大人としてなにができるかを考えるとき、本書はその一助に。


目次から

ネットのとくに思春期の子どもたちへ与える影響を危惧、その理由を説く(4章から)

「ネット汚染社会」問われているのは、大人たちだ(5章から)
(C)尾木直樹/講談社