書斎願望男子にオススメ! ミニ書斎で人生、劇的! ビフォー・アフター

更新日:2014/4/14

ミニ書斎をつくろう

ハード : PC/iPhone/Android 発売元 : KADOKAWA / メディアファクトリー
ジャンル:趣味・実用・カルチャー 購入元:BookLive!
著者名:杉浦伝宗 価格:823円

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 「家に自分の書斎があればなあ~。飲まずにまっすぐ帰るのになあ~」。そう思う男子も多いはず。しかし実際は、家に書斎をもつことは、経済的事情、住宅事情からなかなかむずかしい。そこで、書斎ではなくミニ書斎の提案です。提案者の著者は、長年、狭小住宅を手掛けてきた建築家。ミニ書斎には、狭小住宅づくりで培われた著者の経験、アイデアがいっぱい。劇的!ミニ書斎で人生が変わる。

 書斎とミニ書斎はどう違う? 「書斎とは、その家の主が専有できる、好きなことに没頭するための独立した部屋」に対し、「ミニ書斎とは、寝室・リビング・廊下・階段などの一角に設けられた、広さ3畳以下の、世帯主の男性専用のスペース」(そこに置かれる机、椅子、書棚の必須アイテムは、ミニ書斎3種の神器と呼ばれる)。立って半畳、寝て1畳。ミニ書斎は仕切って1畳~3畳。書斎が閉じた独立した部屋に対し、ミニ書斎は開口部のある仕切られた空間。書斎のような独立した部屋だと、家族間断絶の危険性も。開かれた部分のあるミニ書斎なら、「家族との間で絶妙な距離感を保てる」。これが、ミニ書斎の書斎では得らない大きな利点だ。

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 このようなミニ書斎の利点、特長から、ミニ書斎をつくる場所、そのつくり方が本書の主な流れだが、家に対する男女のアプローチの違いや、大は小を兼ねるではなく小は大を兼ねるという発想など、建築家ゆえの視点がいろいろ。さらに、人間動作の最小寸法で共通するミニ書斎と茶室の関係や、書斎は隠れ家・秘密基地→男は薄暗い狭小空間好き→それは安心感、こもり感→胎内回帰願望→男子が薄暗い地下カウンターバーを好むのも同意と、書斎学、こもり系男子の考察もあって、なにか探していた答えが見つかったような気分。

 では、ミニ書斎の最終目的はなにか。「本書のタイトルは、実は“趣味を持とう”と同義なのです。(中略)書斎があれば、好きなときに好きなこと(=趣味)を始められます。書斎は“住む人の人生を豊かにするための空間”といえます」と著者はいう。書斎をつくった前と後で、人生が大きく変わった人が本書に紹介されている。ミニ書斎をつくろう、その前と後では人が変わる。ミニ書斎をつくる目的は、そこを使う人の人生がより豊かになることだ。本書の読者対象は、基本的には書斎願望男子。ただ「書斎なんて贅沢だわ!」と思う女子が読めば、男子への理解が少し進むかもしれない。おわり。


目次から

ミニ書斎の定義

押し入れを使ったミニ書斎のスケッチ

ミニ書斎に必要な机と書棚は、DIYがおすすめ