彼らが売れっ子作家になれた理由とは。作家志望者は読むべき1冊

小説・エッセイ

2014/3/19

作家の履歴書 21人の人気作家が語るプロになるための方法

ハード : PC/iPhone/iPad/Android 発売元 : KADOKAWA / 角川書店
ジャンル:趣味・実用・カルチャー 購入元:BOOK☆WALKER
著者名:阿川佐和子 価格:1,365円

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 作家になるには努力が必要。作家志望者は新人賞に応募したり、WEBで発表したり、出版社に持ち込んだりとさまざまなことを行う。作家になる道はいくつもあり、努力をすれば本を1冊出すのも難しくないのかもしれない。

 しかし、本当に大変なのはそこから先。努力だけでは越えられない壁も出てくる。デビューしてからの方が大変だと多くの作家が言う。デビューまではこぎつけたけれど、2冊目がなかなか出せないという人は多い。作家になれたからといって安心できないということを作家志望者は頭に入れながら作家を目指すべきだ。とはいえ、デビュー後のことを考えながら作家を目指すというのもなかなか難しいもの。

 本作『作家の履歴書』では、作家になったきっかけや努力の壁にぶつかった時にどう対処したかなど、21人の有名作家の経歴が書かれている。

 今では誰もが知っている直木賞作家の角田光代さん。彼女もデビュー後、苦労した作家のひとりである。大学時代、少女小説の賞をもらいデビューした角田さん。しかし、大学卒業と同時に編集者から、もう書かなくていいよ。と廃業を言い渡されてしまう。角田さん自身も少女小説に向いていないと思い文芸誌の新人賞に応募して23歳の時に再デビュー。作家の収入だけでは食べていけず、派遣社員として働きながら作家業を続けてゆく。

 小説は書き続けていたものの20代後半でスランプに陥り、出版社からも声が掛からない状態に……と、デビューは早かったものの何度も作家廃業の危機が訪れる。やがてスランプを抜け出し直木賞を受賞するが、それまでの道のりは平坦なものではない。くじけないで何度も作家という職業に正面からぶつかっていったからこそ今の作家としての立ち位置がある。

 どの作家にも共通することは必ず努力しているということ。努力の壁にぶつかった時にもそれを乗り越えるための努力が必要だ。不遇な環境や周囲からの冷たい視線も自分を鼓舞するバネにしている。才能だけで作家になった人はいない。作家になるまでに努力する人もいれば、作家になってから努力する人もいる。どこかで必ず悩み苦しむもの。それをどう乗り越えるかが売れっ子作家になるための大切な要素だと思う。


多くの賞を受賞する華やかな角田光代さんも影では大変な苦労が……

荻原浩さんは作品を書き上げたのに編集者と連絡がとれなくなってしまう自体に

朱川湊人さんは、子育てや家事をしながら作家を目指す!

作家の交友関係がわかるのもおもしろい