読後感のたまらない、美しく切ない恋愛小説

小説・エッセイ

更新日:2012/3/7

雷桜

ハード : PC/iPhone/iPad 発売元 : KADOKAWA
ジャンル:小説・エッセイ 購入元:電子文庫パブリ
著者名:宇江佐真理 価格:583円

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岡田将生くんと蒼井優ちゃんの主演で映画化されていたので、興味をひかれて早速読んでみました。

赤ん坊の頃に誘拐されて山で育ち、狼女のようになってしまった遊と、将軍の息子斉道の身分違いの恋。映画のキャッチコピーとして、“和製ロミオとジュリエット”なんて言われていたけれど、原作はロミオとジュリエットほど、二人の恋愛を前面に押し出したものではありません。

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むしろ文章量としては二人のシーンはとても少ないです。でもそれゆえに、二人の時間の儚さと、二人の想いの強さを感じられる美しい物語でした。

時代小説ってたまにしか読まないんですが、読むととてもおもしろいですね。その時代のもつ独特の雰囲気に魅了されてしまうのかも。特にこの小説は江戸時代の雰囲気がたまりませんでした。

暗がりの中でもメールを見るように本が読めるので、物語のおもしろさに引き込まれ、止めることができずに、寝る直前までベッドの中でずーっと読んでいました。なのでちょっと寝不足です。

物語の中で、終始魅力的だった狼少女“遊”を、蒼井優ちゃんがどんな風に演じたのかとても気になるので、映画も近々見ようと思います。

遊の登場するシーンはどこも魅力的。ページが見れるので今、物語のどのへんかもわかります

この表紙の桜の木の絵はまさにこの物語にぴったり。どことなく物悲しい

遊と斉道が出会い一緒に過ごすシーンは、どこもとても美しく、そして切ないです

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