身近な話題を素材に、「ヒトの生体」×「気象」×「ビジネス」を探求する、新鮮味溢れる一冊

2011/9/4

コンビニでは、なぜ8月におでんを売り始めたのか

ハード : PC/iPhone/iPad 発売元 : 扶桑社
ジャンル: 購入元:電子文庫パブリ
著者名:石川勝敏 価格:462円

※最新の価格はストアでご確認ください。

日が暮れるとコンビニのおでんが恋しくなる季節になりました。仕事で帰宅が深夜になると、決まって夜食はファミマのおでんになってしまいます。
  
さて、そんなコンビニのおでん大好きなふとけんにとって、趣味(?)と実益(?)を兼ねる一冊が本書です。
  
著者である石川勝敏氏が代表を務めるライフビジネスウェザー社のサイト(http://www.lbw.jp/index.html)には、事業概要を紹介する文章に「気象は人の行動や感情に深く影響し、ひいては経済社会に変化をもたらします。」というくだりがあります。

表紙の腰巻(帯)に書かれている「なぜ、暑い夏におでんが食べたくなるのか。寒い冬にアイスクリームが食べたくなるのか」と合わせて、これがまさに本書の真髄です。
  
石川氏は大手小売業に就職後、民間気象会社に転職。イトーヨーカ堂グループをはじめ大手流通小売各社での、気象情報活用事業を開拓し、生気象学理論をビジネスに応用した先駆者です。
  
そういうバックグラウンドを踏まえて読むと、「人間の生体機能」と「気象」と「ビジネス」の密接な繋がりという、日常では意識することのない世界への興味が沸いてきます。
  
36.5℃程度に保たれている人間の中心体温「セットポイント」や季節によって起こる「基礎代謝量の変化」のこと、「昇温期と降温期の購買行動の違い」など、単なる雑学を超えたマーケター的視点が得られることも本書の特徴といえるでしょう。

パブリで使われている電子書籍フォーマットの「XMDF」はシャープが開発したもので、今年中に発売予定のGALAPAGOS(ガラパゴス)でも採用予定。電子書籍事業として端末からオーサリングシステム、配信システムまで提供する「売り切りではなく、進化し続ける端末」ビジネスなのが特徴のGALAPAGOSですが、その中核となる技術が縦書きやルビなど日本語特有の表現に対応した電子書籍フォーマット「次世代XMDF」だそうです

今回の著者は、人体の恒常性維持機能の中で、特に気象変化に対応するメカニズムを研究する「生気象学理論」をビジネスに応用した先駆者です!他にも興味深い著書があるので、読み広げて行きたいものです

設定画面がこれです。パブリの電子書籍を使い慣れた人にはお馴染みですが、今回、ふとけんは「横組み」なる仕様を初体験しました!本書の場合は、リアル書籍は縦組みですが、電子書籍では横組みなんですね。横組みのときは、次ページにいくためには下から上に、戻るためには上から下に、それぞれタップしていくんです。タップの仕方がいつもと違って新鮮でした!

目次は、青色で下線のある部分をタップすれば、読みたいところに飛べます。機能もそうですが、見出しがいいですね。元編集者のふとけんとしては、見出しは内容のチラ見せが命!見出しでソソるかどうかは、本の評価を大きく左右します

「コーヒーブレイク①・②」や「おまけ」もコラムで立っています。ちなみに「おまけ」のタイトルは「いばる上司の生体機能」。コンパクトにまとまっていて、「なるほ度」大です

書籍内のキーワード検索機能は、電子書籍ならでは。「おでん」「アイスクリーム」などから難しい言葉まで、関連ページの呼び出しはラクチンです

「気象の変化と接客心得」は、超・実践的な内容です。春(昇温期)と秋(降温期)で、接客態度で気をつけるポイントが違うこと自体が、めちゃめちゃ驚きです!

「異常気象商品」っていうのがあるんですね~っ。言われてみればごもっともだけど、小売ビジネスに身を置いていないふとけんにとっては、こんなことも新鮮です