年下なのに先生と呼びたい。さとり世代の大型新人、あらわる!
更新日:2015/9/29
昔読んだラブコメマンガで“ニーチェ”は、ちょっとスペックの低い男の子が女の子にアピールするために、普段は活字すら読まないようなキャラなのに分厚い本を片手に「最近…ニーチェにハマってるんだ…」とつぶやくシーンに使われていた。“ニーチェ”は、理解してもいないくせに理解したような顔でその著書を持ち歩き、見せびらかすとモテる(と、勘違いしている人がいる)ものとして私に記憶された。
そしてまたあるとき、ニーチェは「お前が深淵を覗き込むとき、お前もまた深淵から覗き込まれているのだよ」という、中2病心をうずかせるフレーズを言った人、ということで局所的に有名だった。具体的にその人となりや功績などを知ることはなく私は、ただニーチェという「なんかカッコいいことを言う外国のおっさん」の存在だけを記憶していた。
それはさておいてこの作品。元ネタはTwitterでつぶやかれた「ある大学生がコンビニの夜勤バイトで出会った、風変りな接客をする“大型新人”について」なのだそうだ。140文字にも満たないつぶやきがコミックになってしまうとは、ニーチェが生きていたならば何か皮肉と気のきいたコメントを残していそうな世の中だ。なぜニーチェか、というのも、そのまとめが「お客様は神様だろ、とお怒りのお客様に対して、その大型新人の彼は“神は死んだ”と返した」というつぶやきで始まっていることが由来であるようだ。
接客業なのに「一番腹が立つお客様は来店するお客様」と言ったり、恋と愛の違いを「愛は恋の上位互換」と言ってのけたりと、ちょっとそれどうなの、な発言はあれど、私は基本的にニーチェ先生のような人はキライではない。自分にはない発想をして、かつその物言いがとてもウィットに富んでいて、頭いいなあと素直に関心できる存在だよなあ、と思う。こういう彼ならば、「お前が深淵を覗き込むとき(以下略)」のようなセリフも、中2病のかけらも感じさせることなく言えてしまうのだろう。
…でも、飲み会の誘いを「せっかくですが所用の腹痛がありまして」と断られたら立ち直れなさそうだから、こうしてコミカライズで笑っている程度で十分です…
このセリフを堂々と言える人はなかなかいない
ものは言いよう。ここまで鮮やかに返されると腹も立たない…いや立つか、多少は
気持ちはすごいよくわかるし時々言ってしまいたくなる
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