作中作が現実に次第に浸透する風味を味あわせるミステリー

コミック

2014/6/2

 ミステリーのさまざまなえり分けの中に、「館もの」というのがあることはファンなら誰でも知っている。  日本の風土には似合わぬ、石と鋼で構築された古色蒼然たる広壮な館の中で、閉じこもったように生活する一族が、次々と凄惨な連続殺人に見舞われるのがこの手のミステリのならわしだ。  「館もの」の最大傑作は、小栗虫太郎の『黒死... 続きを読む