朝ドラだけじゃない! 茂木健一郎氏もハマった「赤毛のアン」の魅力とは?

小説・エッセイ

2014/7/6

「赤毛のアン」が教えてくれた大切なこと

ハード : PC/iPhone/Android 発売元 : PHP研究所
ジャンル:小説・エッセイ 購入元:BookLive!
著者名:茂木健一郎 価格:950円

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 ビルの狭間のちぎれた空にアナタはいくつの夢を描けるだろうか。小鳥のさえずりや鋭く光る稲妻に何の意味付けもしないのは、もったいない。そういう日常の隙間、ふと非日常に浸れる空間に想像力を働かせて、耽溺してみるのも悪くはないだろう。それだけで世界の色が変わる。どんなにつらいことがあっても、苦しいことがあっても耐えられる。想像力さえあれば、朝早く起きるのも、満員電車に乗って会社に行くのも、少しも苦ではないのだ。日常を彩ってくれる想像力を、アナタは最近発揮させていますか?

 『「赤毛のアン」が教えてくれた大切なこと』は、脳科学者の茂木健一郎氏が『赤毛のアン』の魅力について読者に語りかける1冊。『赤毛のアン』といえば、朝の連続テレビ小説「花子とアン」のヒロイン・安東花子が魅せられ、翻訳を手がけた作品としても名高い。かくいう茂木氏も11歳のとき『赤毛のアン』を読んでからアンの大ファンだそうだが、アンの姿こそが、現代の私たちにとって手本とすべき存在なのだと茂木氏はいう。

 早くに両親を亡くして孤児院で育ったアンは、赤毛で、そばかすだらけ。コンプレックスを数多く抱えた普通の女の子だ。だが、彼女は誰にも嫉妬することはない。いつも、想像の中で友達を作り上げたり、自分では変えないキレイな服を思い浮かべたりと、「こうなったら素晴らしいな」と思うことを、次々と想像して楽しんでいる。どんな時も「想像力の翼」を広げてつらいことを乗り越えてしまう。茂木氏は、そんなアンのような人物像こそが、誰よりも成長するタイプだと語る。アンは自分の足りない部分に卑屈になることなく、それを想像力で補いながらも、努力も怠らない。勉強もスポーツも頑張るし、友人の長所はどんどん褒める。他に嫉妬することなく、どんなことにも喜びを見出すアンのような人間こそが幸せをつかみ取ることができるのだ。

 アンは、他人から見たら「なんでそんなことで喜んでいるんだ」というようなことにも感動する。たとえば、村の人が単に「並木道」と呼んでいるような道もアンは、白い花が美しいという理由で「喜びの白い道」と呼んで楽しんでしまうのだ。アンのように自分の周りに些細な喜びの種を見つけるだけで、実力も運も身につけるキーとなると茂木氏はいう。つまらない日常にどれだけの変化を見出せるか。それは、アナタの想像力に掛かっているのかもしれない。

 「脳の中にある前頭葉という場所には、集中力をつける回路がある。 この回路は、なにかひとつのことを集中して頑張った経験を積むと、他のこと全部に応用できるようになっている。(中略)だから、ひとつの夢がかなわなくても、その夢をかなえるために頑張った経験は、無駄にはならないんだよ。」

 アンという女性の生き方やその魅力を脳科学者として分析する茂木氏の口調が温かい。『赤毛のアン』とともに読めば、読むだけで幸せに一歩近づくことができそうな1冊だ。

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『赤毛のアン』は茂木氏にとって青春そのもの

「scope of imagination」(想像の広がる余地)を探しては、好きなことを想像してみよう

コンプレックスに悩む必要はない。実はそれは長所となるものかもしれない

「赤毛のアン」には人生における大切なことが詰まっている!