シュール! シュール? シュールとはナンゾヤ!?

小説・エッセイ

更新日:2012/4/12

原始人

ハード : PC/iPhone/iPad/WindowsPhone/Android 発売元 : 文藝春秋
ジャンル:小説・エッセイ 購入元:eBookJapan
著者名:筒井康隆 価格:368円

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みなさん、お早うございますコンニチハ今晩は。シュールって便利な言葉だと思う中國卓郎です。
そもそもシュールとはナンゾヤ? この際「超現実主義」でどうたらとか細かい事はブン投げて、感覚的にザックリかつ誤解を恐れずに申しますに、シュールとは「良く分かんねぇけど良さげなモノ」を指す為の言葉ではあるまいか? などと思うのです。要するに…自分のツボではないけど悪くも思わないし、なんだか意味深で御洒落だもんな…って思考があってからの~

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「コレってシュールだねぇ」 ハイ出たコレ! ババン!! みたいな。

斬新な気がして芸術っぽい良さげなモノ。それこそがシュールなのですよ多分。
なんて書き出しからスタートしといてなんですが、本書「原始人」はシュールではないです! ただコレが非常に難しい問題でして…と言うのは、本書はシュールなんです。って大丈夫です意識はハッキリしてますし自分の文章に責任を持とうって気持ちも(それなりに)ゴザイマス!

「言葉って、いやそれ以上に倫理ってなんだろう?」なんて考えちゃう表題の「原始人」からこの短編集は始まります。筒井ワールド全開で爽快!ってな最高の出だしです。そして読み進めているとやがて「抑止力としての十二使途」「読者罵倒」の2編に到達するのですが…さて、キッパリ正直に申します

「な ん だ こ り ゃ ! ?」

って思いました。なかでも「読者罵倒」は凄まじく破天荒な作品で、悪口だけで構成されています。ってことはつまり小説ではなく「ただの悪口」だと言う斬新さ! このあたり(ちょうど半分くらい)で「あ、この本は自分に合わないかも」とウッスラ思いました。しかし本書は短編集ですから(個人的)アタリとハズレが混在するのは勿論、想定の範囲内ってなもんです!…さて、嘘偽りなく申します

その後…「(個人的)アタリ」はやって…来ま…せんでし…た…

とても実験的で野心的で独創的で芸術的で超現実主義的な短編集でした。つまり、これぞシュール! ってことなのでしょう。ですが冒頭に述べた自分独自のシュールの定義「良く分かんねぇけど良さげなモノ」には該当していないので、シュールと認めては矛盾が生じると言う葛藤に僕はモヤモヤしている最中です。なんて書いているうちに「ある事」に気がつきました。「シュール」って単語から肯定的な意味合いを抜くと、それこそ正に「モヤモヤ」になるじゃないか! ふむふむナルホドな~。


原始人が川を説明すると…こう言うの大好きです

「おっと、その手にゃ乗るもんか!」と思いながら読みました(笑)

ん~迷うなぁ…そんじゃ珍爆シチュリームで! (C)筒井康隆/文藝春秋