主役は、食用のメス豚!? 異色すぎる日本ホラー小説大賞短編賞受賞作が電子書籍で登場!

小説・エッセイ

2011/9/4

トンコ

ハード : PC/iPhone/iPad 発売元 : KADOKAWA
ジャンル:小説・エッセイ 購入元:電子文庫パブリ
著者名:雀野日名子 価格:540円

※最新の価格はストアでご確認ください。

「悲劇と喜劇は紙一重」っていうけれど、ホラーと喜劇も実はけっこう紙一重なんですよねー…って新年早々に唐突ですみませんが、いずれにしろそんな〈紙一重っぷり〉を楽しめる方・お好きな方に特にオススメしたいのが、この短編集『トンコ』なのであります!

表題作の「トンコ」は、日本ホラー小説大賞短編賞受賞作でありながら、その内容はといえば「食用豚が、ただひたすら逃げ回る」だけ、という異色作。選考委員の林真理子氏は「『トンコ』はこのまま純文学雑誌に出ても高い評価を得たはずだ」とおっしゃっています。

他に、親の愛に飢えた少女が、自分も“ぞんび”になりたくて(やけにキャラの立った)“ぞんび”達のもとに足しげく通う「ぞんび団地」、たったひとりの肉親であった妹の自殺の真相を、大胆な視点を取り入れつつミステリタッチで描きだす「黙契」の全3作を収録。

いずれも方向性やテイストはバラバラなんだけど、どの作品にも著者独自のエッセンス(無味無臭にして毒性高め)がそれとは気づかれぬようたっぷり含まれているため、なかには読後ものの数分もしないうちに彼女の名をググっては他の著作を漁りはじめる中毒(読)者もあらわれたとか(まあ私のことなんですけどね)。

いやはや、実に末恐ろしい作家さんであります。

松本人志作品(彼の最高傑作といわれているコント「トカゲのおっさん」とか)お好きな方にぜひ読んでみていただきたいです。