恐怖で恐怖を支配しろ! 女子力(物理)は悪霊さえも退治する

2014/9/25

ゆうやみ特攻隊(1)

ハード : PC/Android 発売元 : 講談社
ジャンル:コミック 購入元:BOOK☆WALKER
著者名:押切蓮介 価格:525円

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 『うしおととら』『月光条例』で有名な藤田和日郎先生が、「<憎悪>で読み手は爽快の淵に叩き込まれる。信じられん。」と絶賛した作品が本作、『ゆうやみ特攻隊』。悪霊に復讐したい少年と、女子力(物理)を極めた除霊を敢行する隊長とで、悪霊怨霊をぼっこぼっこと殴り飛ばして除霊します。

 気弱な少年、辻翔平(つじ しょうへい)は高校1年生。幼い頃に姉を惨殺した悪霊に復讐すべく、「どんな霊をも除霊することができる大霊能者がいる」という噂の、姫山高校心霊探偵部に入部希望者として向かいます。噂の大霊能者、花岡弥依(はなおか やより)は翔平の入部希望にけんもほろろ。そんな時、校長先生が男子トイレに出てくる悪霊を退治してくれと部室に飛び込んできます。入部への覚悟を見せるために翔平は噂の男子トイレへ向かうも、視えるだけで何もできない翔平はあっという間に大ピンチに。あわや、という時に登場した花岡隊長は、襲いかかってくる「実体がない=触れられない」はずの悪霊を問答無用で殴り飛ばして――!?

 本作の見所と言ったら、シュールなギャグもさることながら、花岡隊長の除霊シーンです。隊長の除霊方法は、悪霊をメッタうちにしてこの世の未練や執着心ごと恐怖で吹き飛ばしてしまうというもの。このアクションシーンの隊長の表情がイイですね。大迫力! どっちが悪霊だろうと思いたくなるような鬼の形相で悪霊を殴り飛ばした時など、つい変な声が出てしまいました。

 1巻時点では押切先生の前作『でろでろ』に通じるシュールギャグが前面に出ていますが、続刊からは一転、「肉弾ホラーアクション」が強くなっていきます。胃がキリキリするようなシリアスというよりも、これから一体どうなるんだろう、という期待感で続きが読みたくて止まらなくなっていくことでしょう。先月8月、ついに最終巻がリリースされたので、一気に読破してしまうのも大いにアリな作品です。


接客モードで比較的丁寧に対応する花岡隊長(1コマ目)。しかし話す内容はお祓い料金の話ばかり。部活を商売としているその守銭奴ぶりに、翔平(4コマ目)は引き気味

トイレに出てくる悪霊に、あっという間に追い詰められる翔平。天井からずるりとかやめてください夢に出てきたらどうするんですかぁ!!

花岡隊長のファースト除霊シーン。一体どっちが悪霊かと