言葉はファッションと同じ。最近の言葉の流行と傾向を把握すべし

2011/9/4

日本語の「大疑問」

ハード : PC/iPhone/iPad 発売元 : 講談社
ジャンル: 購入元:電子文庫パブリ
著者名:池上彰 価格:648円

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言葉というのはファッションに似ている。
  
フォーマルとカジュアルがあり、TPOによって使い分けることが要求される。流行があり、時代遅れがあり、年齢や世代によっても好みが異なる。
  
ファッションセンスがあるなら、かっちりと着るより多少着くずすくらいがかっこいいように、言葉遣いもNHKのアナウンサーのような正確だが無機質なものより、多少正確さを欠いても話し手の個性が出るような言葉遣いの方が豊かさを感じたりする。

ということは、ファッションと同じように、言葉も使う人のセンスが問われるということだ。
  
ファッションセンスに欠ける人がむやみに流行を追うと情けないことになるように、自分なりの言葉の選び方の基準を持たない人が、メディアからあふれる言葉の洪水にさらされていると、やはり情けないことになると言えるのではないだろうか。しつこいようだが、自分を表現する道具という点でも、言葉はファッションと似ている。ファッションに気を配るのと同じくらい、言葉にも気を配った方がいいと思う。
  
そういう意味で、「日本語」について書かれたエッセイなどをたまに読んでみることをお勧めしたい。時代につれて言葉は変化していくので、現在の日本語では何がよしとされ、何がまだNGなのか知ることも、言葉の感覚を磨くのに役立つ。たとえば、本書では、1995年に国語審議会が「ら抜き言葉」について、「話し言葉としての“ら抜きは”認めてもいいのではないか。しかし、改まった場合や書き言葉では、まだ認めるのは早い」という内容の報告をまとめたという話を紹介している。
  
いくら旧世代がNOと言っても、易きに流れ、大衆が使うようになれば、それが正しい日本語になるのは言葉の宿命でもある。私も個人的には「ら抜き言葉」は聞いていて頭が悪そうに聞こえるので嫌いだが、言いやすいのでつい使ってしまうこともしばしば。だが、実はそれにも一理あるのである。詳しくは本書をお読みくだされ。

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