少年たちは、なぜ連続して自殺しなければならなかったのか?-『天使の屍』

小説・エッセイ

2011/10/30

天使の屍

ハード : PC/iPhone/iPad/Android 発売元 : KADOKAWA / 角川書店
ジャンル:小説・エッセイ 購入元:BOOK☆WALKER
著者名:貫井徳郎 価格:588円

※最新の価格はストアでご確認ください。

■天使の屍/貫井徳郎/角川書店

中学2年生の青木優馬が、マンションから飛び降りて自殺した。
行政解剖の結果、遺体からLSDが検出される。優馬の死に疑問を抱いた父は、優馬の友人たちに会って話を聞こうと決意する。しかし父の前に現れた水原は、友人を亡くしたとは思えない程ドライな態度を見せたのだった…。

次から次へと、謎が出てきます。謎が1つも解明されないうちに新たな謎が増える、という感じなので、先が気になって一気に読んでしまいました。結局最後まで、私は優馬の友達が続けて自殺をした理由を見抜くことができませんでした。最後でようやく、今までの謎が解明されたんですけど、読み終わってからとても複雑な気持ちになりました。もっと他に解決方法はなかったのかなぁ…って。若い命を犠牲にしなくてもいいような方法が、他にあればよかったのに…。

最後まで読み終わって、冒頭部分を再読してみたんですけど、自殺をする直前の優馬の態度や言葉が、1回目に読んだ時よりもリアルに心に引っ掛かってしまって、一体優馬はこの時どんなことを考えながらこのセリフを言っていたのかなぁ…って考えたら、ものすごく切なくなりました。このような方法しか選ぶことのできなかった優馬の気持ち、生徒たちの兆候に気づいてあげられなかったという担任教師の気持ち、もう遅いけど今からでも努力して優馬の本当の父親になりたいという父の気持ち…。それぞれの登場人物に感情移入をして、色々と考えさせられた作品でした。


自分の好みで端末や文字を縦にしたり横にしたりできるのも、電子書籍の魅力の1つです。これは端末縦、文字も縦です

これは端末縦、文字横です

父と子の絆について考えさせられたページです