常識&記憶力なしの名探偵! 元論理学教授と三つ子姉妹が織りなす最強のミステリー

更新日:2012/1/25

名探偵夢水清志郎事件ノート (1) そして五人がいなくなる

ハード : PC/iPhone/iPad/Android 発売元 : 講談社
ジャンル:コミック 購入元:eBookJapan
著者名:はやみねかおるまんが 価格:432円

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みなさんにとっての「名探偵」って誰ですか?

ホームズだったりポアロだったり、金田一耕助だったり少年だったり、いろいろいるかと思いますが私にとってはこの方! 自分の誕生日はおろか解決した事件の内容さえ覚えていない、はちゃめちゃな「教授」こと夢水清志郎。彼こそが、永久不滅の名探偵なのです。

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1巻を買ったその日にあまりのおもしろさに5回も読んだ、超傑作「名探偵夢水清志郎事件ノート」。そのコミック版をご紹介します。

教授ときたら、まーめちゃくちゃです。

食い意地ははってるくせに、本を読みふけって数日ごはんを食べるのを忘れる。生命力はゴキブリ並み。記憶力も常識もないのに、家の表札にも名刺にも「名探偵」の文字。

三姉妹いわく「社会不適合者」の彼ですが、推理力と優しさは人一倍。みんなが幸せになれる解決、をいつも心においています。だからこそ、ふだんはツッコミ役の亜衣・真衣・美衣も、教授のそばを離れないのです。

そして離れないからこそ、事件に巻き込まれるのはお約束。

遊園地で天才少年・少女を忽然と消した、謎の「伯爵」。学園祭前、学校の七不思議になぞらえて次々と起こる事件。映画の撮影にでれば島が消え、夜には「夜光怪人」が踊る。毎回、ひと癖もふた癖もある事件が起こり、時には哀しみが残ることも。かわいらしいイラストですが、背筋がぞわっとすることもしばしばです。

小説とはまたちがう設定もお楽しみのひとつ。

三つ子たちの性格だったり、ふとっちょ上越警部がイケメンだったり、教授が最初に三つ子を判別するのに着目した場所だったり。原作を壊さずにオリジナルをつくりだしているので、心の底から楽しめます。あと個人的には、亜衣に片思いするレーチがイラスト化されるとよりいっそう、めちゃめちゃかわいいのでツボでした(たぶんいっぱいいるとおもう、そういう読者)。

原作ファンは、コミックでしか味わえない魅力や、あとがきの裏話などを楽しんで、原作を知らない方は、まずはすみずみまで練られたこのコミックを存分に堪能してください。

初対面でこの記憶のなさなのだから、そりゃ名探偵といわれても信じられません…

 

コミック版の教授はとにかくかわいい…!

保護者の真衣、しつけ係の美衣、飼育係の亜衣。役割分担はばっちりです(笑)

レーチがもう、胸きゅんすぎて…! (C)はやみねかおる・えぬえけい/講談社