堅実な主婦による堅実な主婦のための、”実用度高”の夢ナシ現実直球レシピ集

ワイコブ

2011/6/24

池上保子のもっと自由に野菜料理 -「ふつうの野菜」を楽しく食べる 発見の味&定番の味-

ハード : PC/iPhone/iPad/WindowsPhone/Android 発売元 : 農文協
ジャンル:趣味・実用・カルチャー 購入元:eBookJapan
著者名:池上保子 価格:540円

※最新の価格はストアでご確認ください。

農文協出版のレシピ本の魅力は、なんといっても親近感ではないでしょうか。失礼ながら、おしゃれでもモダンでもないレシピ本ですが、著者の「生活」が詰まっている1冊。
  
あぁ、この人のおうちはたくさん野菜を食べているんだなぁ。我が家と似たメニューもあれば、まったく想像したこともないメニューもある。野菜ごとに、その効用、いい状態の見極め方、保存法、レシピという構成になっていて、大変わかりやすい。

「忙しい人のための…」「簡単レシピ…」といったレシピ本の中には、フードコーディネーターが「頭で」考えた、美しい盛り付けやおしゃれなテーブルコーディネートで夢を見させる、普段の「生活」とはちょっと距離があるようなものも多いですが、この本はまるっきり逆。写真も巻頭のみ。盛り付けも、家庭そのもの。
  
書き連ねるままに…という感じで、ダダダーっと野菜レシピが延々と続くこの本を読んでいると、著者の1年間の生活を見ているようなリアル感。堅実で時間のない主婦には、本当の意味での「実用書」となるでしょう。
  
24年間、病院で栄養士としてフルタイムで働いてきたという著者。「病院食を作る人のレシピ…」に引くなかれ(正直申し上げて、もちろん私は最初思い切り引きました)。
  
イントロダクションの、「ひと口食べるとほっとして、心が落ち着くようなそんな料理」「私は野菜を食べているとき、お日さまを食べている気がするのです」という表現に信頼度がグっと増したところで読み進めていくと、栄養学的にも正しく、かつ仕事と家庭を両立させてきた人らしい実用度と簡易さが非常に魅力的。説明もざっくばらんで、工程も簡単そのもの。
  
「白菜とかきのシチュー:冬には一度食べなきゃ損するよ」
  
「もやしのチャンプル風:沖縄料理をまねっこしたもの」
  
「長芋のおろし揚げ:これとってもおいしいですよ。私の好物のひとつ」
  
など、隣のおばちゃん的なコメントに親近感がさらに増します。スーパーよりも八百屋での買い物を愛するという姿勢も共感。
  
等身大の主婦による等身大の主婦のための、「夢」はないけど「リアル」な生活のためのレシピ本。どれも「料理」というほど調理に手間はかからず、なのに野菜の食べ方のバリエーションが増えること受けあいです。

キャベツとジャガイモを、1週間使いまわす! 月末の1週間の救世主となるかも

従来の野菜の茹で方と丸きり逆を勧める著者の「ゆで技」

カリフラワーのワイン煮がこの本の中でもっとも斬新なレシピかも。あとは調味料も作り方も簡単そのものです

そういえば、ごぼう。しばらく食べていないですねぇ…。懐かしい

これもなかなかおいしそうです。葱のサラダ (C)池上保子/農文協