スティーブの生誕からアップル創業、そして追い出されるまでを描いたたった1冊の本

公開日:2011/11/2

スティーブ・ジョブズ I

ハード : PC/iPhone/Android 発売元 : 講談社
ジャンル:ビジネス・社会・経済 購入元:BookLive!
著者名:井口耕二 価格:2,052円

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スティーブ・ジョブズのスタンフォード大学の卒業式でのスピーチ。大変貴重な映像で、伝説のスピーチと言われていますので見た方も多いでしょう。このスピーチでは3つのことを話しています。それは「点と点をつなぐ」「愛と敗北について」「死に関する話」です。

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「点と点をつなぐ」では出生に関する話をしたあと、大学を中退してもぐりこんだカリグラフィの授業を受けることで、将来のマックの美しい字体が生まれた事例を出し、いろいろな経験を結びつけると成功につながったことを説明しています。「愛と敗北について」はアップルを創業者でありながら、追い出されて復活する話、「死に関する話」は、まさしくがんになって考えたことです。

Yoko-sanの勝手な解釈をすると、スティーブ・ジョブズは、ずっと自分のアイディンティ探しをしていたのではないでしょうか? 母である現役女子大院生の妊娠により養子にだされ、その親が高卒や中卒であったこと、自分が親より頭がいいことや親もそれを認めていたことで自分は特別な存在だっと思ったこと、あまり恵まれない家庭でそだったことで荒れた高校へいかなければならなかったこと、大変学費の高いリード大学へいったため親に大変な負担をかけることがいやで中退したこと、中退してもおもしろい学科にはもぐりこんで聴講してカリグラフィの授業をうけたことなどなど。難しい出生や家庭環境により、本人にとっては、大変つらく悩ましい育ち方をしたと思いますが、そのアイディンティ探しの努力がいろいろな点となって、そのあと成功に結び付きます。

アップルの成功も、マックという自分を表現する芸術品に対するこだわりが、製品がヒットした原因であり、また反面、こだわり過ぎてエンジニア等との摩擦を生んだので、創業者が会社を追い出されるハメになったのでははないでしょうか?

この歴史的伝記『スティーブ・ジョブズ Ⅰ』は、生まれてから大学中退、アップルを創業して成功し、追い出され、次の会社を起業するとこまで、前出のスピーチでいくと「点と点をつなぐ」と「愛と敗北について」について書かれています。描写は詳細で、読み応え十分です。


ジョブズの伝記を書くのは当分先のことと思っていた作者が、今回の経緯を語ります

養子であったこと、その親が大卒でなかったことなどが本人の人格形成に大きな影響を与えています

マリファナを見つかったときにだけ、父親にすごく怒られたといっています。普段は大変やさしい父親だったようです

スティーブ・ジョブズこそ、イノベーションの見本そのものです!!