日本語の特殊性を科学的なアプローチで解き明かすと…

2011/7/12

言霊はこうして実現する

ハード : PC/iPhone/iPad/WindowsPhone/Android 発売元 : 文芸社
ジャンル:趣味・実用・カルチャー 購入元:eBookJapan
著者名:大野靖志 価格:864円

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もともと情報伝達の手段としての機能的な側面よりも、私はむしろ日本語の構造や文法的な側面、日本語の音に興味がある。
  
ほかの外国語のことはよく知らないが、おそらく日本語の音や響き、リズムは世界中に今日も存在している言語の中でも、ほかにあまり類を見ないほどユニークなのではないかと思う。俳句や短歌が外国でもよく知られているのは、単に短くてユニークな形式の詩歌だからというだけではなく、声に出して読んだ時の響きやリズムの美しさ、楽しさも魅力だからだろう。

私は外国人に日本語を教えているが、コミュニケーションのツールとしてよりも、日本語の芸術的な側面に惹かれて学んでいる人も少なくない。生徒の1人は毎回、川柳や短歌を作ってきては読んで聞かせてくれる。枕草子や方丈記、平家物語などの冒頭の部分や百人一首をそらで覚えている人も多いと思うが、声に出して読んだとき、また聞いた時の心地よさがなかったら、これほど多くの人に親しまれることはなかっただろう。
  
ところで、本書によると、「言霊とは神道の深層に連綿と流れる考え方」であり、言霊の考え方とは簡単に言うと、「言霊には現実の出来事を引き起こす力がある」ということだそうだ。そこで、この本はスピリテチュアル系の本かと思って読んでいると、「言霊・神道と先端科学の融合」、「言霊で現実を創造する方法」と続く。つまり、言霊は迷信などではなく、科学とも親和性があるという。言霊が量子論、DNAとの関係からも論じられ、「言霊の発声が脳やDNAに働きかけている」という考えも紹介されている。
  
宗教や霊的なもの、神秘的なものと科学という、一見対極にあるように見えるものが、日本語を媒介にして表裏一体のように論じられており、私にはとても興味深かった。個人的には、本書はこのレビューを担当させていただいてからのベストワンである。

言霊が、宇宙、量子、パラレルワールド、DNAといった文脈から論じられる

日本語の母音半母音が、陽子(+)と電子(ー)の間に発生した電力の磁気作用によって説明される

言霊・神道と最先端科学の融合。なんと言語エネルギーはDNAに伝達されるのだ (C)大野靖志/株式会社文芸社