伊勢谷友介、東出昌大…イケメン揃いで話題の『花燃ゆ』 キーワードは「せわぁない」?

小説・エッセイ

更新日:2015/1/20

花燃ゆ

ハード : 発売元 : NHK出版
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著者名:大島 里美 (その他), 宮村 優子 (その他), 五十嵐 佳子 (その他) 価格:※ストアでご確認ください

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 大沢たかお、伊勢谷友介、東出昌大、高良健吾…主要男性キャストがイケメン揃いで話題となっている今年のNHK大河ドラマ『花燃ゆ』。主人公は吉田松陰の末妹・文だが、ほぼ無名の、それも女性の目から見た「幕末」「明治維新」という切り口が新鮮で、これは今までの「勤王の志士物語」とはちょっと違うかも! とさっそく手に取ったのがこの本だ。

 原作かと思いきや、ドラマの台本を忠実に小説に書き直した作品なので、当然ドラマの進行と並行して発売されるため、今はまだ1巻しか手に入らない。この巻で物語られるのは松下村塾の始まり、そして文と松下村塾四天王のひとりに数えられた秀才、久坂玄瑞との結婚までだ。

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 長州藩きっての秀才と謂われた吉田寅次郎(松陰)。松下村塾を開き、明治維新の立役者を多数育てた優秀な教育者だったが、若くして処刑された、くらいしか知らなかったが、実は相当やんちゃだったようだ。江戸に遊学中、東北現状視察を企て、なんと脱藩して決行してしまったり、アメリカそのものを学ぶため、黒船に乗り込もうとしたり。日本を守るための知識が得られるのなら、どんなことでもする、猪突猛進な面を持つ男だったらしい。そんな彼に振り回される家族は、しかしその全部を「せわぁない」(大丈夫!)といって受け入れる。この包容力が寅次郎の才能を開花させたのかもしれない。男の子を大成させるコツは「非干渉」ということかも。

 彼が開いた「松下村塾」で、この包容力を発揮したのが文だった。塾生たちがせめて食べ物に困らないよう心をくだき、塾生の夢が叶うよう、自ら行動してきっかけを作り、困難にはおおらかな心で対処し…。確かに彼女こそ輝く「幕末男子」達の育ての親なのかもしれない。そんな彼女のコイバナで終章はいっきに盛り上がるのだが、ついついドラマキャストの顔が思い浮かんで、ちょっとわくわく…。実際はどんな風に演じられるのか、楽しみだ。


松下村塾で学んだ若者たち。そうそうたるメンバーだ

寅次郎を陰になり日なたになりサポートし続けるのがこの小田村伊之助。文の再婚相手となるらしい

甘酸っぱい文の初恋…。ちょっと本当に大河なの?

運命の人、久坂玄瑞登場。キャストの顔が浮かんでしまう…

獄中での出会い。吉田松陰にとって友達以上恋人未満の存在だったらしい

なんだか少女マンガっぽい展開! ちょっと恥ずかしい…