基本ほのぼの、ときどき不謹慎? 病いを笑いに変換しよう!

更新日:2011/9/6

やまいだれ 1

ハード : PC/iPhone/iPad/Android 発売元 : 竹書房
ジャンル:コミック 購入元:電子貸本Renta!
著者名:小坂俊史 価格:105円

※最新の価格はストアでご確認ください。

タイトルの「やまいだれ」とは、漢字の部首のこと。

表紙のナースちゃんの背景に、どーんと大きくあしらわれている、この白字の部分です。

 
この「やまいだれ」の漢字、「病」の他にどんなものがあるかというと、

痛、痒、疲、疱、痕…etc。

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とまあ、痛かったり痒かったり疲れてたり、見ているだけでぐったりするものばかり。

 
とはいえ、そこは小坂俊史。

中身は軽~いタッチの健全な4コマギャグ漫画ですからご安心を。

 
病原体と意思を交わすことのできる奇跡のドクター、昼夜を問わず街をうろつく流しのナース(自称&無資格)、どんな言いづらい症状もズバズバ患者に言ってしまう正直先生、妙な方向の新薬研究に励む製薬会社の魔女風チーフ、大学院心療内科のベテラン&若手の医師コンビ。

 
主役のいない群像劇ですが、主なレギュラーメンバーはこんなところ。

余命云々という深刻な「病気」から、実在しないおかしな「ビョーキ」まで。毎回さまざまな「病い」とそれにまつわるエピソードが4コマで展開します。

 
ネコ溺愛症候群、コタツ依存症候群、フェロモン異常分泌症など、作者が妄想で生み出した病気群は、あなたの周囲にもいそうな「困ったちゃん」。「あるある」だったり「いや、ありえね~」だったり、軽く笑いながらサクサク読み進められます。

 
一方で、同じテンションで、癌の告知や余命わずかな人をネタにしたキワどいオチもチラホラ。あとがきで「過去にお叱りをいただいたことも」と作者自身も述べているように、デリケートな問題ゆえ不謹慎だと捉える人もいるかもしれません。

 
「ギャグ漫画家たるもの、そこもコミで笑いを取りに行ってナンボだろう!」と割り切れる、ブラック耐性のあるマンガ読みさんにお薦めします。

中2の頃の記憶だけが残っている女性患者。うわっ、想像するだに恥ずかしい…!

頭蓋骨のスキマに結石があることが、こんな「一芸」になるなんて(笑)

流しの野良ナース(ってなんだ?)もレギュラーメンバーの一人