伝説的アングラ劇団の上演作を、より耽美に、より巧妙に練り上げ蘇らせた、驚愕の紙上☆残酷劇

コミック

2011/4/26

ライチ☆光クラブ

ハード : PC/iPhone/iPad/WindowsPhone/Android 発売元 : 太田出版
ジャンル:コミック 購入元:eBookJapan
著者名:古屋兎丸 価格:500円

※最新の価格はストアでご確認ください。

4月に太田出版がオープンしたWebマガジン「ぽこぽこ」。
  
人気作家のマンガが無料で読めるというので早速観に行ってみたところ、古屋兎丸さんの新作マンガ『ぼくらの☆ひかりクラブ』が公開されてまして。
  
この作品、なんでも古屋さんの代表作『ライチ☆光クラブ 』の前日譚にあたる話だというものですから、前日譚とか外伝好きの私、さっそく飛びついてみたものの…
  
よくよく考えたら『ライチ☆光クラブ 』まだ読んでなかったじゃん!!!

──というわけで「いま読みたい♪ すぐ読みたい♪」と鼻歌まじりに電子書籍版を探してみましたところ…ebookにちゃあんとありました。鉄は熱いうちに打て! 電子書籍は思い立ったらすぐダウンロード! ってね。
  
さてこの作品、実は原作は東京グランギニョルという伝説的アングラ劇団で上演されたもの。あとがきの古屋氏の言葉を借りれば、この劇団はなんでも〈暴力や血を題材とした耽美な作風で知られ〉〈暴力的な内容に暴力的な音響、見世物小屋のような怪しさ〉なのだそうで、宣伝美術を担当していたのは、なななんとあの丸尾末広先生!!! と、我ながらなにゆえ今までこの存在を見過ごしてきたのか不思議なほどドンピシャじゅるり──ま、ようするに「ツボ」だったわけなんですけど…………ハイハイ、私もいい加減わかってますよ! みんながみんなグロいのとか恐いの好きとは限らないってことくらいさぁ。
  
でも、この作品はおすすめしたいんです。なぜかと言えば、このお話が最後に言わんとしていることは、きっと全ての人々にとってしごくまっとうで、とても大切なことだと思うから。
  
もうすぐ14歳を迎える少年ゼラは、彼を崇拝する同じ歳の仲間たちと共にロボットを作り出す。ライチという名を与えられたロボットは、ゼラの指示のもと、ある美しい少女を誘拐する。彼女によって“機械”でしかなかったライチにいつしか変化が起こり始め…。
  
忠臣? 裏切り者? 少年達の間で交錯する人間関係からも一時も目が離せません。
  
そんじょそこらのホラー漫画よりよっぽど残酷かもだけど、指の隙間からでもぜひ一度、この“悪夢のように美しい”世界を覗いてみてほしいです。
  
⇒「ぽこぽこ」(太田出版)

廃墟の中の秘密基地を拠点に活動する、ゼラほか光クラブの少年たち

ゼラに忠誠を誓っているはずの少年たちの中に、裏切りものが…!?

原作にはないBL的要素も(古屋氏曰く「当時の美少年雑誌『JUNE』を意識した」そう)

誘拐された少女・カノンとロボット・ライチ。ちなみに舞台でライチ役を演じたのは、あの『帝都物語』の嶋田久作さん!

お耽美に、やっぱり薔薇はかかせませんよね (C)古屋兎丸/太田出版