漫画家の鈴木みそ、出版業界のジャパニーズ・ドリーム「小説家になろう」現象を斬る

公開日:2015/4/8

 

 入念な取材にもとづいたフィクション・コミック『銭』『限界集落温泉』 (2作品ともビームコミックス刊)で知られる漫画家の鈴木みそさん(@MisoSuzuki)が、昨今ヒット作を多く生み出している小説投稿サイト「小説家になろう」について描いたマンガがWeb上で公開されました。

  • 鈴木みそ

 

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 このマンガが公開されているのはMFブックスの公式サイト。MFブックスは、前述の「なろう小説」と呼ばれる作品群を中心に刊行するライト文芸レーベルで、3月25日発売の『マギクラフト・マイスター 5』が【トーハン週間ベストセラー(3月31日調べ)】単行本文芸書カテゴリー7位、【日販週間ベストセラー(4月1日調べ)】単行本ノンフィクション部門6位にランクインするなど、小説投稿サイト「小説家になろう」発タイトルで着実にヒットを飛ばしています。

 出版不況が叫ばれる中、職業作家ではないユーザーが投稿した小説からベストセラーが大量生産されるジャパニーズ・ドリーム=「小説家になろう」現象を、鈴木みそさんは、同サイトでの累計閲覧数1位の『無職転生 ~異世界行ったら本気だす~』と、「小説家になろう大賞」の新人賞優秀賞に輝いた『火刑戦旗を掲げよ!』の2作品を例に取りながら分析しています。

 はたしてどんなレポートになったのか? 気になる方は公式サイトで。

 

無職転生 ~異世界行ったら本気だす~

(著:理不尽な孫の手,画:シロタカ/MFブックス)

34歳無職童貞のニートは無一文で家を追い出され、自分の人生が完全に詰んでいたと気付く。己を後悔していた矢先、彼はトラックに轢かれ呆気なく死んでしまう。ついで目を覚ました場所は――なんと剣と魔法の異世界だった!!

火刑戦旗を掲げよ!

火刑戦旗を掲げよ!

(著:かすがまる,画:あんべよしろう/MFブックス)

ある一人の男が”聖炎の祝祭”により火刑に処された。かつて窮地の王国を救い大陸に安寧をもたらした英雄・サロモン。時は流れ、王国の辺境の村に一人の不思議な少年が生を受ける。神童と言うべき力を備えたその少年の名はマルコ。彼と出会った者達は皆魅入られてしまう。まるで彼の中に、かつての勇者・サロモンの面影でも見るように――。