人気芸妓・小芳さんがフォトエッセイで語った“修業の日々“

小説・エッセイ

2015/4/13

フォト&エッセイ「祇園 小芳」

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「一人の少女が、どうしてこんなにも厳しい世界を生き、美しく成長することができるのだろう。 一人の少女が、どうしてこんなにも厳しい世界を生き、美しく成長することができるのだろう。それが舞妓の不思議だ。」 ―― 映画『舞妓はレディ』監督 周防正行

 『祇園 小芳』は祇園の人気芸妓のひとり、小芳(こよし)さんが、芸妓になるまでの修業期間である「舞妓」としての日々を綴ったフォトエッセイ。さまざまな経験を積みながら成長していく過程が、この世界のしきたりやルールとともにわかりやすく軽快な口調で語られている。文章に合わせて、美しい着物や帯・かんざし・扇子・独特の髪型と化粧など、撮り下ろしのきらびやかな写真が多数掲載されている。「芸」、「衣」(衣装)、「粧」(化粧)、「街」(祇園)、「行事」、「お花」(お座敷)など、全10章で構成。

 小芳さんは京都府出身。同じ京都ながらも、祇園からは離れた地に住んでいたため、舞妓さんはなんとなく縁遠い存在であったそう。小学3年生で舞の稽古をはじめ、2~3年後、周囲の「舞妓さんになってみたら?」の声を受けて、舞妓に興味を持つように。中学卒業後、祇園花街の置屋「中支志」に所属し、仕込み・見習いを経て2008年12月に舞妓としてデビュー。

「うちが舞妓になったのは、運命やった。そうとしか言いようがないのです。」という小芳さん。幼少期に様々な習い事をしたが、続ける気になったのは舞だけだったという。「うちにとって、舞には“これで完璧”というものはありません。毎回毎回、試行錯誤しながら、“まだまだ”と思いながら舞っています。でもそれだけに、お客さんからは自分の舞をほめられると、とてもうれしくなります。と同時に、“観てる人は観てはるんや”と、身の引き締まる思いがします。」

経験を積んだ舞妓さんが4~5年経験を積み、芸妓さんになるのは主に20歳ごろ。普通の女の子として生きるという道もあったが、小芳さんにとっては、舞妓をしていないと出会えなかった人たちの存在や、特別な経験が、掛け替えのないものになったという。

「花街は、伝統や古いしきたりが残る世界です。舞妓になるということは、それらを背負って生きていくということ。」芸で生きるという覚悟を持って生きる小芳さんは現在では立派な芸妓さんとして活躍。普段関わることの少ない舞妓さんの素直な気持ちを、写真と文章で堪能できる素敵な1冊。