「ベビーブーム」を意図的に作った日本の政策が裏目に! 2040年人口減少の恐怖

ビジネス・社会・経済

2015/4/27

東京劣化 地方以上に劇的な首都の人口問題

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著者名:松谷明彦 価格:※ストアでご確認ください

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 読後第一印象は、「恐ろしい本を読んでしまった」、身近に取り巻く、社会問題、環境問題、世界情勢、いろいろありますが、これほどダイレクトに影響するかもしれない問題が実はあまり注目もされず、論議されてもいないのでは。なんでも東京優先のきらいのある日本の政治経済の中で、人口問題というファクターは本当に重要。地方の過疎化、若者の流出などというキーワードはこれまでに多く見てきましたが、これほどダイレクトに東京の危機を端的に指摘した本はないのでは。

 少子化と高齢化は発展国に共通する問題ですが、それが東京ほど顕著に現れる場所はないのかもしれません。戦前の「産めよ増やせよ」世代が高齢化した1980年代、日本では死亡者数が突然増加し始め、2040年には年間166万人の死亡者が予測されています。これは第一次ベビーブーム世代が死亡年齢に達するから。そう、「ベビーブーム」を意図的につくり出してしまった日本の政策が裏目に出てくるわけです。

 他の先進国と比べても、日本の人口の年齢分布図はいびつなかたちをしている。この30年間で高齢者が143万人に増え(私もその1人!)、東京の貧困化、一部のスラム化、インフラの維持が不可能になり、都会の利便性が失われるーなどなど。筆者のあまりに的確かつ統計データに沿った説明で、グウの音も出ないほど、不安になってきました。なんでも政策で人口操作をしたのはドイツと日本のみだったとか。その結果をこれからの世代が背負ってゆくわけですが、世界経済の先も見えない現在で、相当落ち込める内容です。

 それでも、筆者は後半いくつかの希望の光を与えてくれます。今一度東京の職人技を復興させる、公共賃貸住宅を増やす、など。どちらにしても近いうちに、私たちは東京が劇的に変わってくる姿を見ることになるでしょう。東京在住者には必読の書。怖いです。


確かに経済大国ですが、日本人の労働時間を考えると超低賃金…生活の質はというと

筆者の明示する数字には驚愕するばかり

高齢化の影響は地方よりも東京に劇的に起こります

高齢化の影響は地方よりも東京に劇的に起こります