思わず誰かに恋文を綴りたくなるオムニバスラブストーリー

2011/11/9

恋文日和 (1)

ハード : PC/iPhone/iPad/Android 発売元 : 講談社
ジャンル:コミック 購入元:eBookJapan
著者名:ジョージ朝倉 価格:432円

※最新の価格はストアでご確認ください。

「恋文」を中心に展開していくオムニバスラブストーリー。全3巻。
読んでいて、ふと、自分が中高生のころを思い出した。今のようにみんながみんな携帯を持っているわけではなかった。ちょうどPHSが普及し始めたころだっただろうか。友達とよく手紙のやりとりをしていたなあ、と。

でも、当時からすでに「ラブレターをもらった」「送った」という話は聞いてないし、当然、もらった経験はない(残念ながら)。そのせいか、非常に憧れる“恋文をもらう”というシチュエーション。

第1巻第1話として収録されているのが『図書室のラブレター』。これまた文系女子的にはすっごく萌える!
図書委員のリリコは、放課後の静かな図書館でひとり本を読むのがお気に入りの時間。そんなある日、以前リリコが読んだ本が無造作に返却カウンターに置かれていた。何気なくページをめくるリリコ。そこには、リリコ宛てのラブレターがはさまれていた。差出人の名前はなし。やがて、リリコはその恋文の差出人と文通を始める。次第にリリコはその恋文の主に惹かれていくようになり…。

メールほどの気軽さもなく、電話ほど距離は近くもない。しかし、手紙というのはどうしてああも心が近くに感じられるのだろうか。
普段は素直になれなくても、ペンをとり、便箋に向かうと素直な気持ちがこぼれ出してくる。この作品に出てくるキャラクターたちは、みな便箋を前にすると素直になっていた。心がさらけ出された恋文に受け取った相手は、激しく心が揺さぶられるのだ。

でも、これは中学生とか高校生だからなのかなあ、と思わなくもない。
集団の中ではぐれないように、誰もが少なからず取り繕って生活をしている。でも、きっと、手紙と書くという行為を行うときにまで自分を取り繕おうとするほど、汚れてはいないのだ。

だから、その分、感動しやすく、傷つきやすいのだろうと思う。
大人になる間にどこかにそう言った素直さを置いてきてしまうのだろうか。
たまには自分の素直な気持ちを伝えるために、心を寄せるあの人に手紙を書くのも良いかもしれない。
ちょっとセンチメンタルな秋に、「恋文」はぴったりだ。


目次。第一話=LETTER1となっているのがなんだか素敵

もらったラブレターにこんな一文が書いてあったら、それだけでシビれる

LETTER1「図書室のラブレター」。手紙のやりとりと好きな本を紹介し合う。相手を分かるには一番良い方法かも? (C)ジョージ朝倉/講談社