社員300人のお尻調査から「ウォシュレット」が誕生!? 身近な商品の舞台裏
更新日:2015/5/27
「ロングセラー商品」誕生物語<日本企業激闘編>
ハード : | 発売元 : PHP研究所 |
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著者名:藤井龍二 | 価格:※ストアでご確認ください |
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世界中誰もが知っている商品。日本人の日常や人生の一シーンまでに深く入り込んだイメージたち。ヒット商品の裏には常にあっけないほどのアイデアがあったり、涙なくては語れない努力があったり。なじみの深い商品たちの成功物語が面白くないわけがありません。
「カップヌードル」や「モスバーガー」の歴史などは万人の知るところですが、本書が紹介するのは、例えば「亀の子たわし」や「ヤマハのピアノ」「ガリガリ君」「オルファのカッター」など、ジャンルも幅広く、また誰もが一度はお世話になっているものばかりです。
面白かったのは例えば、「ウォシュレット」。今や日本人の生活には欠かせない商品になっていますが、どうやってあの究極の心地よさを開発したのでしょう。“お尻”という人には聞きづらい部位の解明に、社員300人を使って一斉調査。調べるのはもちろん「そこ」です。正気の沙汰とは思えない同僚に、熱心に協力した社員たち。その成果あって、今や日本では3000万台超の売り上げとか。
ほかにも「ヤマハのグランドピアノ」はなんといっても創業者の山葉寅楠(やまはとらすけ)の器用さとオルガン制作の技術を習得するまでの執念深さが成功の鍵。音律の調査に浜松からオルガンをかつがせて箱根の山を渡った逸話も印象的。ヒット商品の生みの親たちの創意工夫は常に人一倍。彼らの素朴な好奇心がパッションへと変わってゆくプロセスは誰が読んでもエキサイティングです。
マンガの形式をとって、分かりやすさも抜群。身近なあの商品の、感動の舞台裏を覗くことができる楽しい1冊です。
「赤城しぐれ」はガリガリ君のいわばお母さんだったのですねぇ。感慨深い
とことん研究も、日本人の魂です
やはり日本人は器用な性質を持っているんですね