耳鳴りの病と速記者の男の指への偏愛が織りなす幻想的な大人の寓話。透き通る悲しさがせつない

小説・エッセイ

2011/9/6

「指」はある意味、容姿よりも表情豊かで雄弁だ。 だからなのか、男の「指」は女性にとって偏愛の対象になりやすい。たとえば無骨な男の容姿に似合わない、繊細でフェミニンな指の形や動きを見てゾクッとすることもあれば、愁いを含んだ美青年なのに、ふと指や爪に目をやると、あまりにずんぐりもっさりしていてすっと興醒め…、なんて経験、... 続きを読む