写真から力強く伝わってくる、自然が創り出す奇跡のような美しさと神秘の世界

2011/2/22

屋久島―多様性の回廊

ハード : PC/iPhone/iPad/WindowsPhone/Android 発売元 : 協同組合日本写真家ユニオン
ジャンル:趣味・実用・カルチャー 購入元:eBookJapan
著者名:水越武 価格:864円

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今から7200年前、つまり紀元前5000年頃と言えば、エジプトでは新石器時代、日本は縄文時代前期に当たる。
  
1966年に、屋久島で、なんと樹齢7200年という縄文杉が発見された。この気が遠くなるような時を経て、よくも雷に打たれたり、干ばつで枯れたり、台風で倒れたりせずに生き延びてくれたものだ。

この写真集は1970年代の半ば頃に撮影されたものらしいが、自然の偉大さに圧倒され、苔むした縄文杉やヤマシャクナゲが着生したヒメシャラの古木には畏敬の念を感じる。屋久島は降雨量が多いので苔やシダ類が多い。ガスに白く煙る森は神秘的だ。そして、群生するシダや倒木を覆い尽くす苔のなんと美しいこと!
  
私はこれまで写真集に特に興味を持ったことはなかったが、この写真集を見ていると、まるで古代の森で森林浴をしているような気分になってくる。田舎育ちだが、東京とニューヨークという大都会でずっと生活してきて、大自然に触れる機会がほとんどなかったので、強烈に自然の中に身を置きたいと思った。屋久島で縄文杉に出会ったら、世界観や死生観も変わりそうだ。
  
私がいつか屋久島に行ける日が来るまで、この自然がこのまま残されていますようにと願わないではいられなかった。

群生するシダが美しい。この写真集はiPhoneよりPC、できればなるべく大きなモニターで鑑賞してほしい

ガスに煙る雲霧林

樹齢1000年以上の杉を屋久杉と言うが、この屋久杉は縄文時代に生まれた樹齢7200年と言われる「縄文杉」

ヒメシャラの大木に着生するヤマシャクナゲ (C)水越武/(協)日本写真家ユニオン