ゲゲゲのご家族あったか対談。夫と父、水木さんの両面が見られる!

小説・エッセイ

更新日:2012/3/2

水木しげる ゲゲゲの大放談 〜ゲゲゲの女房&ゲゲゲの娘〜

ハード : iPhone 発売元 : Tokuma Media Plus Co.
ジャンル: 購入元:AppStore
著者名: 価格:300円

※最新の価格はストアでご確認ください。

『ゲゲゲの女房』ファンのみなさま、いま現在のゲゲゲ一家にご興味はありませんか?

本書は、水木しげるさんの対談集『水木しげる ゲゲゲの大放談』(紙書籍で2010年6月に発売)から、“ゲゲゲの女房”こと武良布枝さんとの夫婦対談と、水木さんの次女で、水木プロダクションに所属し、『お父ちゃんと私 父・水木しげるとゲゲゲな日常』などの著書もある水木悦子さんとの父娘対談が抜粋されて、電書『水木しげる ゲゲゲの大放談~ゲゲゲの女房&ゲゲゲの娘~』としてまとめられたもの。

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まず夫婦対談は、キャラたちまくりの水木さんが、しょっぱなから放屁の話をぶちかまして、『ゲゲゲの女房』ドラマ化に言及したインタビュアーを煙に巻こうとする。フハッの連続で、音色や匂いで屁にランクがあったり、水木さんの父親や兄の屁談義まで出てきて、リアル・ゲゲゲの家族話だぁ! と、感動(タイトルの「放談」はやはり屁と関係してるのだろうか)。そしてそんな水木さんを、さりげなく布枝さんがフォローするという…ご家庭での現在も続くいい関係性も垣間見えるのだった。

さらに注目すべきは、父娘対談では、夫婦対談のときには自由奔放キャラだった水木さんが、お父さんぶってしっかりしてること(失敬)! 内容も布枝さんとのときに比べてかなり真面目で、死について考える、なんて哲学的な話題も出てきて、こんな対談の一瞬でも、悦子さんになにかを遺そうとしてるのかな、なんて想像しながら読むとまた味わい深い。

230円という値段も魅力。気軽にゲゲゲのご家族に再会できる1冊だ。

水木さんが境港での屁について語ると、すかさず布枝さんがフォロー

悦子さんに「質問をしてくれよ。それに答えるから」という水木さん。お父さんぽーい!

対談の他に、写真入りの水木しげる略年譜もついている