「男だったら、株をやるんじゃ。大人のケンカをやるんじゃ」常識を超えた株入門書

2011/11/15

まんが株入門講座 (1)

ハード : PC/iPhone/iPad/WindowsPhone/Android 発売元 : ノアール出版
ジャンル:コミック 購入元:eBookJapan
著者名:水谷潤画 価格:540円

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原作水谷潤、藤宮幸弘画による株入門講座。
書籍カテゴリーはビジネスだが、読んでみて、正直驚いた。確かに日本で一番おもしろい株入門講座である。株のわかりやすい説明などははっきり言ってどうでもいい。それ以外、全てが凄い、衝撃の作品。

主人公は自称日本一の相場師是川万太郎。当初、株を買う資金がない。すると霊感で全ての当たりくじを当てるという、宝くじ百太郎と、どんな情報も集めてくる早耳の菊造を仲間にし、万馬券で株を購入。そして証券会社の窓口へ。受付の女の子を見るや、「かわいい子じゃないか! 日○証券の窓口はブスばかりなのに、野○証券はどうして、こんなに美人が多いんじゃ。ワシはこの娘からしか株は買わん。一生、この娘ひとりや」とその証券会社の大口顧客になってしまう。その勢いだけの行動が凄い。株の入門者を完全に無視している買い方である。投資で損をすると、万太郎は運用資金を工面。カードローンには断られ、サラリーローンには断られ、ついにサラ金の中で信用照会なしで貸してくれるところでお金を借りる。こんな危険な借金手段は入門者には絶対無理である。

そして万太郎の株取引はますますヒートアップ。株の名義書き換えでは勝手に自分のサインを似顔絵入りで書き込む。減資で株が自動的に減っているのを知るや、犯人は証券会社受付の女性だと勝手に決めつけ、暴行。玩具会社バンザイがアニメの巨大ロボット「ガンドム」を1/1スケールで発売するという偽の情報に踊らされ、100万株を購入。などなど…ある種、常識を超えた相場師万太郎のエピソードが満載。

万太郎に対し、敵対するアウトローな相場師も登場。その名も小森黒男。小森黒男は株式のプロであり、代々プロフェッショナルなアウトローの家系らしい。二人の兄がおり、長男は孤高の天才外科医間黒男、次男が孤高の料理人味沢匠だそうである。外見は無論ブラックジャックとザ・シェフにそっくりである。また相場四天王なる中国ファンドの相場師四人組も登場。証券取引所で証券売買担当の「場立ち」として、万太郎と戦いを繰り広げる。本当に戦うのだから、この作品はすごい。

物語が進むにつれ、株式の入門書ではなくなっていく。私が書評をはじめて、このような作品に出会えたことは本当に幸福である。


万太郎の株の名義書き換え

「絶対マネしちゃいけないよ。約束だ」ときちんと書かれている

こちらが美人な受付嬢のほう

こちらは美人ではないほう。ですか、こういうことをしてはいけません

プロ株で儲けたら、打ち上げじゃあ

木こりに株の極意を聞いたら、それは切り株

証券取引所での場立ちは戦場と化した

ひとつの戦いが終わり、次なる戦いへ。株の戦いは続く

言うまでもありませんが、このマンガはフィクションだそうです (C)水谷潤・藤宮幸弘/ノアール出版