東日本大震災後、マクロ経済はどうかわるか。そのヒントがここにあります
公開日:2011/9/4
今回の大震災で日経平均株価は急落し、リーマンショック後ようやく2年かけて立ち直ってきた景気が大きな津波をかぶってしまいました。自動車の部品や製紙、ビール、ビニールなど多くの工場が被災し、経済に大きな影響を与えています。
しかし、この震災を機会に日本経済が構造変化をするいいチャンスかもしれません。
経済同友会の代表幹事になる長谷川武田薬品社長は「ともかく日本の成長戦略だけをやる。特に成長している海外にでていって、その分け前をもらうしかない」と決意表明されています。日本経済の成長そして雇用の拡大が復興の最大の支援であることは明白です。
本書は2年前のリーマンショック後に書かれた本ですが、リーマンショックを景気循環の一環でなく、構造変化によるものだとしています。特にアメリカと他の国との力関係とドルの関係など、元ミスター円といわれた榊原さんの解説が光ります。
これから、マクロ経済がどのようになっていくかはなかなか見えませんが、震災を機に榊原さんが指摘したことがさらに進むのかどうか、これからの経済の変化を考えるヒントが書かれています。
リーマンショックは米国発で、アメリカの力を弱め、円高を招きました。その結果日本経済が弱くても円高が続いています
この不況は、景気循環でなく、構造変化によるもので、その代表的な事例がものが消費されなくなったということです
21世紀を日本の時代にするためにはどうしたらいいか。震災後、この言葉が重たく感じます