「人間関係は『腹六分と考える』」「家族も他人だと心得る」幸せになるコツ100選!

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公開日:2017/6/11

『幸せになる100か条』(江原啓之/徳間書店)

 「世界幸福度ランキング」なるものがある。正確には、国連とコロンビア大学の関連機関が発表する「世界幸福度報告書」で、その国の一人当たりのGDP(国内総生産)や政府や企業の腐敗度、個人の尊厳や平等が守られているか、健康寿命の長さや信頼できる人の有無などを総合して算出。2017年度版によればノルウェーがデンマークを抜いてトップになり、日本は155ヶ国中51位だった。

 これをまあまあ良いと見るのか、ひどいものだと考えるか、あるいは納得の順位だと感じるのかは人それぞれ。とはいえ世界有数の治安の良さを誇り、なんだかんだいってもそこそこの水準をキープしている経済状態を考えれば我が国はもう少し上位に食い込んでもいいのでは…と感じるのは筆者だけだろうか。実際GDPや治安において日本より劣る国が、ランキングでは上位を占めていたりする。

 そう、政治的社会的問題が山積しようが個々人の問題が尽きなかろうが、私達はもっと幸せに生きていきたいし、生きていけるはず。しかしどうしたらいいのか分からない。そこで『幸せになる100か条』(江原啓之/徳間書店)の登場だ。

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 これを行動に落とし込めば、間違いなく幸せになる

私は誰が何を言おうと、幸せになるためには守るべき約束があるということをお伝えします。スピリチュアリスト30周年を迎えた私が、これまで多くの人の悩みや苦しみと向き合ってきたからこそ確信する真実です。~中略~ この100か条を実践すれば、あなたの人生は必ずや幸福となるはずです。

 力強い断言。100もあることにたじろぐ人もいるかもしれないが、本書は1条が見開きで完結するので、とりあえず興味がある箇所から読んでみよう。
仕事で悩んでいるなら…「無駄な経験はないととらえる」「話し方に気をつける」「人間関係は『腹六分と考える』」「身体を休ませる勇気を持つ」「天職と適職の両方を持つ」

恋愛や婚活、夫婦関係は…「自分という素材を知る」「微笑みを忘れない」「依存心を捨てる」「家族も他人だと心得る」「美しく別れる」

体調不良や病気の悩みがあるなら…「現実を受け入れる」「やりたいことを見つける」「病からメッセージを得る」

 などなど。言うは易く行うは難し。これらを実践するにはそもそもかなりの人間力が必要なのは確かだが、はじめからパーフェクトにやろうとしても仕方ないだろう。少しずつ、例えば1日1条意識するだけでも、ずいぶんと変化が見込めそうだ。

 スピリチュアルというと、見えない何かに願いを叶えてもらいたがる、他力本願なイメージを持つ人もいるかもしれない。しかし著者は読者が自分の頭で考え、自律的に生きること求めている。幸せは自分の手で掴み取りたい、そう願う人こそ必読の一冊。

文=青柳寧子