話題のダイエットを科学的に10段階で格付けしたら…バナナはOK、プチ断食は!?

ダイエット

更新日:2017/8/3

『話題のダイエットを格付けしたら…』(岡田正彦/三五館)

 梅雨があけたら、いよいよ夏本番。肌を見せる機会も増え、二の腕やお腹の脂肪が気になる季節だ。“ダイエット”といえば、今も昔も女子にとって大きな関心事のひとつ。でも、星の数ほどあるダイエット法を色々試して結局挫折した、という人も多いのではないだろうか。

 そんなダイエット難民に光を与えてくれるダイエット本が発売された。『話題のダイエットを格付けしたら…』(岡田正彦/三五館)では、医学博士である著者が世界中の学術情報に基づいて、巷で話題のダイエット法を10段階で格付けしている。

 最高に優れているものは10点で、ダメなものは1点。評価のポイントは、「健康に悪影響がないか」「長続きできるか」、そして「痩せられるか」。ダイエッターは何より痩せることを最優先にしがちだが、体重が落ちても健康を害しては意味がないという著者の考えから、「健康への悪影響」を最も重視したという。

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 早く高評価のダイエット法を知りたい!という人のために、「試みる価値がある」と判断されたダイエット法をいくつか紹介しよう。

■バナナダイエット……7点

 バナナに含まれる栄養素はバラエティに富んでいて、中でも「カリウム」は血圧を下げ、「食物繊維」の一部の成分は大腸がんや乳がんなどの予防にも効果が認められているという。ただ、健康維持に欠かせない「たんぱく質」と「脂肪」がほとんど含まれておらず、バナナだけを1日食べ続けては栄養が偏りがち。1日1食をバナナに置き換え、あとの2食はバランスよくとる、などの工夫をすれば許容できるダイエット法のようだ。

■レコーディングダイエット……7点

 食べたものとその量、体重と摂取カロリーを毎日記録するという行動を通じて、自分が食べているものの多さを自覚し、徐々にカロリー制限を意識していくというダイエット法。食べたものを記録することによって必要な栄養素がきちんととれているのか確認できるし、書くだけなら健康に害を及ぼすこともない。これからダイエットを始める人に、まず試してほしいダイエット法だという。

 ちなみに、多くの人が一度は試したことがあるであろうあのダイエット法は、まさかの低評価。

■低炭水化物ダイエット……3点

 ご飯やパン、麺類などの主食を減らし、不足分のカロリーをたんぱく質と脂肪で補うダイエット法。短期間で効果が出るため支持している人も多いが、健康面を考えた時に気軽に行ってはいけない方法だという。本書によると、低炭水化物ダイエットを長期間続けると「総死亡(原因を問わず調査期間中に死亡した人の総数や割合)」が1.3倍も高くなるというから驚きだ。短期集中で緊急度の高いダイエットに限ってのみ許容される、難しいダイエット法のようだ。

 さらに本書では、よく耳にする「プチ断食ダイエット」や「酵素ダイエット」の評価が1点という意外な結果も明かされる。その知名度が必ずしも良い評価には直結しないということだろう。

「簡単かつ健康的にやせられる方法はこの世に存在しない」というのが本書の結論。三大栄養素をバランスよくとりつつ食事の量を減らし、運動をする……というのが著者の推奨する正しいダイエットということなので、長い目で見た時、地道に努力するのが一番らしい。モデルのような体型に憧れて自己流のダイエットをしている人、一度本書を手に取ってみては?

文=佐藤結衣