召喚されたと思ったら、食べるだけでレベルアップ!? おバカな駄女神と異世界チート生活! 異世界転移系×食のラノベ登場!

文芸・カルチャー

2017/8/7

『食べるだけでレベルアップ! ~駄女神といっしょに異世界無双~』(kt60/KADOKAWA)

 近年、アニメや漫画、ラノベで大量発生している異世界転移もの。主人公がある日突然、様々な理由でゲーム世界や異世界での生活を余儀なくされる、というのが大まかな流れだ。そしてもう1つの人気ジャンルとして挙げられるのが、“食”がテーマになっている作品。食べるというのは生きるうえで必須の行為であり、誰もが日常的に行なっている。だからこそ、想像しやすく、皆の感覚を刺激するのだろう。

 そしてもし、そんな誰もが当たり前に行なう「食べる」という行為がレベルアップに繋がるなんてことがあれば、そんなチートなことはないだろう。『食べるだけでレベルアップ! ~駄女神といっしょに異世界無双~』(kt60/KADOKAWA)は、駄女神によって異世界に召喚され、そのチートスキル“魔吸収”を手に入れてしまった主人公・ケーマが、能力をフル活用して“国士無双”な生活を送るという何とも羨ましい物語。しかもヒロインたちは、みんな超絶美少女なのだ。

 まずは、本作品の表紙にも大きく描かれている駄女神・ローラ。ツインテールのロリ顔巨乳で、露出度の高い服を着ている。見た目だけなら、女神に相応しい美貌の持ち主だ。しかし彼女には大きな問題がある。頭が悪いのだ。知の泉にアクセス可能な彼女は、知識には困らないはずなのだが、頭が悪すぎてケーマがいなければそれを生かすことができない。

 そしてバカゆえに、チョロイ。驚くほどの“チョロイン”だ。だが、そこがまた可愛い。こんな女神私もほしい……とは思わないが、しかし1日くらいなら一緒にいてみたい。そしてケーマのように、彼女をいじめて、ご飯をあげてみたい。

 可愛いくて頭のネジが外れているのは、ローラだけではない。もう1人のイチオシキャラは、うさ耳で犬尻尾、貧乏で気弱なハーフ獣人・フェミル。旅の途中、悪い男に騙され、安価で大変な仕事を押し付けられていたのをケーマが助けた。フェミルはそれ以降、ケーマに完全に懐き、犬らしく尻尾をぱたぱたと振っている。うさ耳に犬尻尾な彼女は、犬属性も詰まっているからなのか何なのか、真面目で従順。そのレベルは常軌を逸しており、とあるシーンでケーマに「わたしのでよければ、お使いください……」と穿いていたパンツを脱いで差し出すなど、どことなく変態っぽさすら感じる。

 この『食べるだけでレベルアップ! ~駄女神といっしょに異世界無双~』には、他にもお酒が好きすぎて嫁の貰い手が見つからない金髪美少女・アーシャなど、残念系美少女ばかり。また、ケーマが食べることで入手する特殊スキルも面白い。魔吸収は、食べた魔物や食べ物が持つスキルまで吸収するため、「まろやか」や「毒体質」など、人間らしからぬスキルのレベルもがんがん上がっていく。

 異世界転移系はもうおなかいっぱい……という人にも、ぜひともオススメしたい一冊だ。本書を読んでもレベルアップはしなそうだが、おバカな子たちに癒されて、心の回復くらいはできるだろう。

文=月乃雫