ハロウィンの新定番! 楽しいハロウィンに、恐ろしいサプライズ? 絵本『ハロウィン! ハロウィン!』

出産・子育て

公開日:2017/9/6

『ハロウィン! ハロウィン!』(西村敏雄/白泉社)

 トリック・オア・トリート! お菓子をくれなきゃイタズラするぞ!

 すっかり日本でも定着したハロウィンの季節がやってきます。今年はどんな仮装をしようかな? どんなおばけになろうかな? 仮装して、いつもとは違う自分になって家族やお友だちと会うだけで大盛り上がり。子どもも、大きなお友だちも、ワクワクそわそわし始めた頃でしょう。

 そんなハロウィンの楽しさを親子で楽しめる絵本が『ハロウィン! ハロウィン!』(西村敏雄/白泉社)です。

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 ハロウィンの夜、たろうくんは「こわ~いかっこう」をして、おかしをもらいに行きます。ぼうしとマントでたろうくんが変身したのは――ドラキュラ! 「いっひっひ~」と盛り上がっていると、それを見ていたどうぶつたちが「ぼくたちもやりたいな~」。

 たろうくんは、おうちにあるものを使って、どうぶつたちをおばけに変えていきます。

 スーパーの買い物ビニール袋にのぞき穴と口を開けて頭からかぶると――ねずみさんはオバケだぞ~! 黒い紙をちょきちょきと切って羽にして――ねこさんはきゅうけつコウモリに、トイレットペーパーを全身にぐるぐるまきにして――ぶたさんはミイラおとこに大変身!

 売り物の仮装セットなんかなくたって、おうちにあるものを工夫すれば、あっと言う間に「こわ~いかっこう」のできあがりなのです。たろうくんの発想力の大勝利!

「トリック オア トリート! トリック オア トリート!」

 ひとりと3びきのおばけたちが向かったとある家で待ち受けているのは――!?

 楽しいハロウィンに、恐ろしいサプライズ。はたして、たろうくんたちは無事に、おかしをもらうことができるのでしょうか?


 いつもは怖いおばけに仮装するというドキドキ感。人を驚かせようというワクワク感。おかしがもらえたら嬉しいな、という期待感……あったかくて楽しい雰囲気が、たろうくんやどうぶつたちの表情から伝わって、読んでいるだけで「ハロウィンしたい~!」と思うことでしょう。

 今年のハロウィンは仮装セットを買うのではなく、たろうくんのように、お子さんと一緒に作ってみませんか? 「ゾンビ」なら、服をボロボロにしてお化粧するだけですぐになれるし、ネコ耳をつけて顔に鼻とヒゲを描くだけで「ネコ人間」や「狼男」だし、顔に傷跡を描いて、薄緑に塗ってあげれば「フランケンシュタインの怪物」の誕生です。フェイスペインティング(お化粧)ひとつとったって、子どもたちにとっては「いつもはできないイベント」。かぼちゃを一緒にくり抜いて「ジャック・オー・ランタン」を作り、かぼちゃの実でパンプキンクッキーを一緒に焼いたら、トリックもトリート(おもてなし)もできますね。

 くれぐれも、ランタンのろうそくの火と、子どもたちだけでの夜のおでかけと、お菓子の食べ過ぎにはご注意あれ。

 かわいいおばけたちが楽しい夜をむかえられますように。トリック・オア・トリート!

文=水陶マコト