昔「ツンデレ」今「バブみ」? ラノベヒロインの「萌え属性」の進化がすごい!

ライトノベル

2017/9/13

    

 最近ラノベ界隈で注目されるキーワード「バブみ」。MF文庫Jからは、ついに『バブみネーター』(KADOKAWA)なるタイトルの作品まで9月に世に送り出されるという。「萌え」という概念が定着してはや10年以上、今やすっかり市民権を得た現在。アニメやコミックはもちろんのこと、特に「萌え」をいち早く取り入れたライトノベルにおいては、数々の「萌える」人気ヒロインが世に送り出されてきた。そこで、これまでどのような「萌え属性」のヒロインが愛され進化してきたかを追ってみよう。

   

 「萌え~」という単語が流行語大賞に入った2005年ごろの大ヒット作は『涼宮ハルヒの憂鬱(スニーカー文庫)』や『ゼロの使い魔(MF文庫J)』など。涼宮ハルヒやルイズといった「ツンデレヒロイン」が一世を風靡した。「ツンデレ」とは、「ツンツン」(敵対的な態度を)している時と「デレデレ」(好意的な態度を)する時を併せ持つ性格のこと。普段は強気な女の子がデレることで「萌え」を感じさせ、ツンデレヒロインこそが当時のラノベの王道ヒロインだった。

    

 それからしばらく経った2010年前後、『僕は友達が少ない(MF文庫J)』や『電波女と青春男(電撃文庫)』とともに、「残念系ヒロイン」が登場する。宇宙人を自称する藤和エリオ、コミュ障で毒舌の三日月夜空といった、すごい美少女だけどそれを上回る「残念さ」をもったヒロインが人気を集めた。こうしたヒロインの「残念」な部分を見せつけられたラノベ読者は、「残念さ」にすら「萌え」を感じるようになったのである。

 そして、時は流れて2017年の現在、「萌え属性」として注目を集めているのが「母性」である。世知辛い世の中でも、自分を甘々に包み込んでくれるような尊い存在。2017年のファンタジア大賞を受賞した『通常攻撃が全体攻撃で二回攻撃のお母さんは好きですか?(ファンタジア文庫)』では、世の男性にもっとも身近な女性であろう「お母さん」がメインヒロインとして衝撃の登場を果たし、早くも2巻までが累計10万部を超えるヒット作となっている。

 一方で「母性」を現す新たなるキーワードとして注目されているのが「バブみ」である。2014年ごろにネット上で登場して以来、ツイッターやニコニコ動画などで盛り上がりを見せる言葉である。年下の女性から感じる母性のことを指し、「バブー」という赤ちゃんの泣き声に、形容詞の末尾「み」がくっつけられている。

 この「バブみ」をテーマにしたラノベ作品では、まだ代表的な作品は出ていない。そんな中で9月に発売される『バブみネーター』(MF文庫J)は「バブみコンテスト」なるものまで開催されている力の入れようだ。本作はもちろん、「バブみ」を感じさせられるラノベ作品が、今後もどのように世の読者の届けられるのか。ヒロインの「萌え属性」の今後の進化も含めて、ぜひとも注目していきたい。