目標を立てても達成できないのはなぜなのか? それを解決するのは7つの数式だった!

ビジネス

2017/10/16

『孫社長にたたきこまれた すごい「数値化」仕事術』(三木雄信/PHP研究所)

 手帳を購入するシーズンになった。最近のビジネス手帳には達成したい目標を書き込めるものが増えている。ところが、目標を書くことで達成できるならと考えても、毎年のように達成できない人がほとんどだ。

 それはなぜなのか?その疑問に具体的に答えてくれるのが『孫社長にたたきこまれた すごい「数値化」仕事術』(三木雄信/PHP研究所)だ。

■目標を数値化することで、初めて人は動き出せる

 日ごろ、確実な成果を上げるためにどうしたら良いのか、と悩んでいるビジネスパーソンも多いだろう。そんな時には数値化が物をいう。根性論はイメージでしかなく、数式にすれば明快。日本企業で努力や根性論が未だにはびこっている現在、そんなものは無駄だとはっきり分からせてくれる。

 著者はソフトバンク社長の孫正義氏の下で長年働いた元社長室長。即断即決でいながら、あらゆる目標を成し遂げる超人ともいえる孫社長の指揮でどのように目標達成が行われていたのかが語られる。

 そもそも日本人はイメージに弱い。輝く未来とか総活躍とかはっきりしない用語が飛び交う世間の妄想から、成果を上げるのは数値化だとはっきり目を覚まさせてくれる。数値化によって明快な結論が見えてくるのが爽快で、数式は美しいと語る数学好きの気持ちがほんの少し理解できたような気がした。

■エクセルでカンタンにできる目標達成の細分化と分析に目からウロコ

 大きな目標を掲げることなら誰にでもできる。しかし達成するのは難しい。最近、問題になっているのは日本人の生産性が世界でも低いこと。残業が多いわりに効率が上がっていないことが判明している。その理由を著者は“ホワイトカラーの生産性が低いのは「プロセス分け」をしていないから”と言い切っている。そして目標を達成できないのは、“結果が出るまでの過程を数値化”していないからだと。恐ろしいことにすべてのゴールは、数式で表すことができてしまうのだ。

 目標を数値化することで、初めて人は動き出せる 。現実に起こっている事象を数値で把握し、それを分析して問題のありかと根本的な原因を探り出すのがこの手法だ。エクセルのたった7つの数式で分かってしまうという。

 数値化によって誰しも持っているモヤモヤしたまま解決しない状態に打開策を見出すことができ、弱点をはっきり分からせてくれるのがありがたい。

 実行すると文系で数字が苦手な人ほど効果絶大だ。数字が苦手でもエクセルが自動で出してくれるのでグラフを目で確認するだけで解決法が見出せる。しかも本書ではエクセルの使い方まで丁寧に解説されているのだからやらない手はない。

 孫社長は数値化することで高速に問題を解決し、スピーディに成果を上げることを実践。それによって今の巨大企業、ソフトバンクができあがったというわけだ。

 この本を読んだ後に考えると、具体的でない目標などただの儚い夢でしかないとも思えてくる。残り少ない今年、そして新しい年に向けて目標達成したいあなたに数値化をおすすめしたい。

文=中島ホタテ