「ジャンプ」注目作! 全人類が石化し、文明が崩壊した3700年後の世界…知識を武器に、文明と人類を取り戻せ!『Dr.STONE』

マンガ

公開日:2017/10/21


ある日突然、全ての人間が石になるという怪現象が起きる。

やがて目覚めた高校生・大樹が見たものは、文明が完全に滅び、変わり果てた世界。同級生・千空との再会を果たすも、実に3700年の時が流れていたという衝撃の事実を知る。

眠りから覚めた二人の高校生による、文明と人類を取り戻す挑戦が始まった。武器は“知識”のみ!

ゼロから衣食住を手に入れ、研究を重ね、石化を解く“復活液”の製造に成功する。いよいよ仲間を増やしはじめたその時…

新しい仲間で、最強格闘家の司が、「科学を発達させることはせず、人類を浄化すべき。」と暴走を始めてしまう。

やがて、仲間割れは決定的なものに。司に対抗するため、千空は科学の進化を急ぐ。人類復興をかけた、いまだかつてない競争が始まる。

 もし、人類が絶滅して文明が崩壊した時、生き残った人間が身ひとつで大自然に立ち向かうことになったらどうなるのでしょうか。今の科学力を取り戻すまでにどれ位かかるのでしょうか?

 そんな、一筋縄ではいかない極限状態を少年マンガにしてしまったのが本作。
 いや、この設定は、より過酷かもしれません。何しろ、主人公となる二人の高校生、大樹と千空が目覚めたとき、文明崩壊から3700年が経っていたのですから。

 人類は死んではいないものの、石化しており仮死状態。しかし、長い年月の間にあらゆる人工物は消滅していて、一枚の服を作るのにも石槍で獣を狩り、その皮を剥ぐところから始まる“超”サバイバル。

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 そんな絶望的な状況ながら、キャラクターは力強い魅力を放っていて、ストーリーに悲壮感はありません。特に“人類と文明の復活”という気の遠くなるようなミッションに向かう、主人公二人の野心に溢れた目の輝きがすごいです。

 一方で、いざ科学を再興させようとした時に、意見を異にしてそれを妨害しようとする第三者の出現と主張は、現実世界でもあるような出来事です。
 これにより、非現実的な舞台設定のSF作品でありながら、読み手は本作をよりリアルなストーリーとして体感せずにはいられないのです。

(C)米スタジオ・Boichi/集英社