一生モノの働き方が見つかる! 今日から実践したい「生産性」を上げる方法とは

仕事術

2017/10/23

『「自分」の生産性をあげる働き方』(沢渡 あまね/ PHP研究所)

 無理なく無駄なく最大の成果を出しつつ、自分に有利な環境をセットアップする仕事術を伝授する『「自分」の生産性をあげる働き方』(沢渡 あまね/ PHP研究所)。沢渡あまね氏は働き方改革に取り組む「業務改善士」であり、ベストセラー『職場の問題地図』の著者である。「組織の生産性」という大きなくくりではなく、「個人レベルの生産性」を中心に書かれているので、非常にわかりやすく馴染みやすい。

 生産性が上がるのは好きな仕事、得意な仕事に取り組んでいる時。個人が仕事の生産性をあげるポイントは、無駄な行動と無駄な時間をなくすことだそう。そうはいっても仕事の選り好みはできないし、どうしたらいいの? 著者は「やらされ感」の仕事に「得」を見つけ出し、「やっている感」に変えたという。やってみると面白くなり、その経験をバージョンアップさせ、今や全国を飛び回る人気コンサルタントとなったのだ。今携わっている仕事の生産性を上げつつ、自分の生産性をあげるために心がけておくこと、が著者の経験に基づいて述べられている。

■ちょっとした工夫で日々の仕事を効率アップ

 著者は、議事録を会議の前に書いておくことを勧める。ある程度あらすじを事前まとめておくと、速やかに提出できるだけでなく、事前にイマジネーションすることで会議の進行がスムーズになり結論の出る会議にすることができるという。同じくめんどうくさく憂鬱だったという週間報告書も、月曜日に予測して書くようにしたら仕事効率までアップしたという。

 自分の経験は、「もくじ」化しておく。日々の仕事の中で身につけた、経験やスキル(自分資産)を再利用できるようにしておくことが大事なのだ。自分の生産性をあげること=相手の生産性をあげることでもある。生産性をあげる工夫をしている人は、相手からも信頼されるし応援もしてもらえる。

■得意な仕事を引き寄せるために自己ブランドを高める

 自分の「メニュー」を作り、何をやってきて何ができる人なのかを説明できるようにしておく。移動や転勤はもちろん、機会があるごとに話しておくと、意外な人が自分の特技を発見してくれて、意外な方向に仕事が広がることがあるという。自己ブランド(他人に認められている強み)が高い人には得意とする仕事がどんどん集まってくるのだ。

 身につけておくべきスキルについて、価値が目減りしにくいのは、特殊性のあるスキルより、マネジメント能力、コミュニケーション力、語学などの汎用性のあるものだと著者は述べる。資格取得を考える時には、過去にやったことを着実に資格化することを勧めている。

 カフェ巡りが趣味という著者の文章は柔らかく、いわゆるビジネス書とは少し違う空気感を持っている。中身の濃い一冊だが、今の自分を大事にしながら先の自分のことも考えていくという考え方が身近に感じられ、実践しやすい。

文=泉ゆりこ