コクヨ社員が実践する、仕事がサクサクはかどるデスク整理術

ビジネス

公開日:2017/10/27

『仕事がサクサクはかどる コクヨのシンプル整理術』(コクヨ株式会社/KADOKAWA)

 デキる人は整理整頓が上手い。効率化というキーワードも仕事にはつきものであるが、例えば、デスク回りが散らかっていて必要なモノを探すことに手間を取られるようであれば、せっかくの大切な時間をムダにしてしまうことにもなりうる。

 とはいえ、日々の慌ただしい業務の中では、なかなか上手く整理できないという人たちも少なくないだろう。そんな人たちのヒントとして読んでもらいたいのが、10月27日(金)電子書籍が配信された、オフィス用品の老舗メーカー・コクヨの社員たちによる整理術が詰まった『仕事がサクサクはかどる コクヨのシンプル整理術』(コクヨ株式会社/KADOKAWA)である。

 同社のオフィスでさまざまな社員が実践する整理術はどれも、今日からでも試してみたくなるものばかりだ。

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■5つの「捨てる」ルールで散らかるのを予防

 整理の基本は「捨てる」ところからというのは、おそらく誰もが身にしみて実感することではないだろうか。とはいえ、いつか使うと思いつつため込んだモノが溢れ過ぎてしまい、整理するのがだんだん面倒臭くなってしまうというのもありがちだ。

 そうならないためには、前もって自分なりに「捨てる」ルールを作っておくのも大切。本書で紹介されるのは、あらかじめ以下の5つのルールを決めて書類を減らすという方法だ。

ルール1「捨てるルールを決める」
ルール2「2年閲覧ナシ&利用しなかったモノは廃棄」
ルール3「躊躇なく捨てる」
ルール4「定期的に机上をチェック」
ルール5「ファイルボックス1個に収める」

 例えば、捨てるルールは「見積書は捨てる」「通知書は残す」のように具体的に決めておくのも肝心。いさぎよく捨てるというのは決断力を試される場面でもあるが、モノが溢れないようにするには、そうなる前に予防しておくのが何よりも重要だ。

■仕事のスタートは資料を揃えるところから

 仕事を効率化するには、事前の段取りも大切だ。例えば、書類を作るような場面で、実際の作業を続けながら、必要なモノや資料を見きわめて取り出すといったことを並行していると、よけいな時間を費やしかねない。

 そうならないために参考にしたいのが、本書にあるあらかじめ「資料を配置してから仕事をはじめる」という方法だ。

 この方法を紹介してくれた社員は、終業時に翌日取り組む仕事の資料のみを置いて、それ以外のモノはきれいに片付けてから帰るという。そして、一夜明けて出社したら、その日に必要なモノをデスクに並べるところから仕事をはじめる。


 資料の配置にもルールがあり、ノートパソコンを中心に左側には「これからすぐに使う資料」、さらにその先に優先順位を考慮して「後で(本日中に)取りかかる資料」を置く。そして、右側には「上司に持っていく資料やコピーする予定の資料」を準備しておくことで効率化を図っている。

■滑り止めマットで引き出しの中を整理整頓

 引き出しは仕事に必要なモノが詰まった宝庫。ペンやホッチキスといった文房具などを収納するために使っている人たちは少なくないだろうが、何度も出し入れしていると、気がつけば中身がグッチャグチャになっているなんていうのもありがちだ。

 ひっちゃかめっちゃかになった引き出しの中を見ると、それだけでストレスのもとにもなりえそうだが、これを防止するために試してみたいのが「滑り止めマットを敷く」という方法だ。


 滑り止めマットは、100円ショップなどで売られている便利グッズ。この方法を紹介してくれた社員によれば、細かい文房具を収納するためのトレーやケースが必要なくなり、それぞれの場所が決まるので欲しいモノをすぐ取り出せるのもメリットだという。

 さて、コクヨの社員が実践する整理術をいくつか紹介してきた。部屋の乱れは心の乱れという言葉は、そのままオフィスにも当てはめられるようにも思える。日々の仕事を気持ちよくこなすためにも、本書を片手に自分のデスク回りをもう一度見直してみよう。

文=カネコシュウヘイ