「なんでやっていないの?」が口グセなら要注意! リーダーが陥りがちなワナ・盲点をズバリと指摘するディズニー&USJ式リーダー学

ビジネス

2017/11/24

『ディズニー・USJで学んだ 現場を強くするリーダーの原理原則』(内外出版社)

 「仕事」──。多くの人にとってそれは、長い付き合いになるものだ。でもいったい、何に「仕える事」なのか、いまひとつよくわからないという人も多いだろう。

 その原因が、この「仕事」という漢字にあったとしたら……?

 例えば最初の一文字を「志」に変えてみる。「志事」。志を持って事を成す。どうだろう、長い付き合いの相手として、よりふさわしく感じられるのではないだろうか。

 思わず、いいね!を押したくなるそんな知恵を授けてくれたのは、『ディズニー・USJで学んだ 現場を強くするリーダーの原理原則』(内外出版社)の著者、今井千尋氏だ。ディズニーランド、ユニバーサル・スタジオ・ジャパン他、多くの企業で人材育成トレーナーとして活躍する、リーダー育成のプロフェッショナルである。

 本書はそんな今井氏が、自身の経験に基づいて培ったリーダー学を、図解やQ&Aスタイルでわかりやすく解説してくれている。

 では、冒頭の「志事」に戻ろう。著者は「仕事には4つのレベルがある」と記す。

 レベル0の仕事への取り組みは「死事」。何も考えずに、ただ作業的にこなす。レベル1は「私事」。自分の興味関心の向いたものにだけ力を発揮している状態だ。レベル2が、いわゆる「仕事」で、言われたことはキチンとやるが、広がりはない。

 そして、レベル3が「志事」だ。なぜ、この仕事が必要なのかを考え、志を持って事を成す人である。さて、リーダー職に就いている方もそうでない方も考えてほしい。自分は、どんな意識でいるかな、と。もしレベル2以下なら、そのチームはいろいろと問題を抱えているのではないだろうか。 著者はこう記すのである。

現場のリーダーが志事をするようになり、チームを構成するメンバーに「志事とは何か?」と語りかけられるようになれば、状況は大きく変化し始めます。そうなったとき、「人材」は「人財」になるのです。(本書より引用)

 ちなみにこのアドバイスは、まだまだほんの序章であり、リーダーに「あなたの現在位置」を知らせているに過ぎない。

 もうひとつ、次の質問を自分に問いかけてみてほしい

 あなたは(部下に)、「なんでやってないの?」と言っていませんか?まさにリーダー、あるあるだ。このフレーズが「口グセになっていたら要注意」だと著者は記す。なぜならその問題の本質は、“リーダー自身にある”のであり、そのことに気づいていないからだという。

もちろん時には単純な部下の怠慢もあるだろう。しかし多くの場合、リーダーの「指示の仕方」「日頃のコミュニケーション」に問題があるのだそうだ。

 その改善方法は、図解を使いながら丁寧にアドバイスされているので、ぜひ、参考にしてほしい。

 本書はこのようにリーダーたちが陥りがちな、そして先輩からもアドバイスをしてもらえないような、ワナや盲点をズバリと指摘してくれるのだ。「指示待ち」部下にはどうしたら/「やらされてる感」満載の部下のやる気スイッチを押すには/「わかりました」と言ったのに「やってない」部下にはどうしたら/などなど、本書は「部下」「チーム」「お客様」「リーダー自身」のそれぞれが輝くよう、全体で35のリーダーのコツが提示されている。

 また「身についたクセを変える8週間チャレンジ」など、プライベートにも応用できるコラムなどもあり、ビジネス書を超えた自己改善ガイドにもなっている。

 チームは何もビジネスでの世界だけではない。家族、友人やサークルや部活等、どこにでもある人間関係だ。そのすべての人がハッピーになるにはどうすればいいのか、ぜひ、本書のアドバイスに耳を傾けてみてほしい。

文=町田光