手にしたいのは、強さ? 美少女? それとも……全部? 次なる“なろう”発コミックはこれ!『ネクストライフ』『異世界迷宮でハーレムを』

マンガ

更新日:2017/12/25

 今や異世界ものは、ラノベでもコミックでもアニメでも、大きなジャンルの1つとなっている。転生の仕方や世界設定、職業やキャラクターの置かれている状況などは様々で、今も次々と新しい作品が登場し続けている。
 中でも、このジャンル確立の大きな要因となった無料小説投稿サイト「小説家になろう」で人気を得ている作品、通称“なろう小説”は、やはりレベルの高い作品が多く、書籍化、コミカライズ化、アニメ化される作品が後を絶たない。
 今回は、そんな“なろう小説”から登場した、新たなコミック作品を2作品紹介したいと思う。

 1作品目は、『ネクストライフ』(市倉とかげ/KADOKAWA、蘇我捨恥・四季童子/主婦の友社)。雪山で遭難して意識が遠のき、気がついたらゲームのような世界へ転生していた主人公・山田隆司。転生した世界は、どうやら隆司が好きだったVRのMMOゲーム『ファンタジー・アドベンチャー・オンライン』、通称“F・A・O”に酷似した世界のようで、彼はここで、なぜか異様に高くなっている魔力に振り回され、助けられながら生きていくこととなった。
 隆司は、転生して早々にモンスターと仲良くなれる能力「モンスターテイマー」を持った少女・アネットに出会い、コボルトのベン、オークのデュランとともに慎ましくも平和に暮らしていた。しかし、ある日突然アネットを追う領主の手先に囲まれ、隆司は彼女の状況を好転させるべく一旦みんなと分かれ、最強クラスの魔法使い・マリウスとして領主たちの信頼を勝ち取っていく――という物語。

 そして2作品目は、『異世界迷宮でハーレムを』(氷樹一世/KADOKAWA、相野仁・鵜飼沙樹・マニャ子/主婦の友社)。怪しげなウェブサイトのネットゲームをしようとゲームキャラメイクを進めていた主人公・加賀道夫。設定が終わり、いざゲームをスタートした――と思ったら、なんと知らない世界の馬小屋にいた。そこが先ほど設定したゲームの世界だと認識した道夫は、鑑定スキルで見つけ出したボーナス武器「聖剣デュランダル」を使って盗賊の集団を倒し、村を救って英雄となる。
 そこまではよかったのだが、ここでログアウトができないことに気付く。道夫は「ログアウト」するためのあらゆる言葉を試すが、ゲームは終わらない。そこで、ゲーム開始前に見た“とある警告”を思い出し、自分がキャラを倒したのではなく人を殺したこと、この世界で生きていかなければならないことを知る。道夫は、手にしたアイテムやスキルを駆使し、この世界で新しい世界で生きていく覚悟を決める。

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 どちらの作品も、主人公が転生時に得たアイテムや能力を使って地位やお金、人気を得ていくという、王道といえば王道の作品。しかし、王道で人気を勝ち取っているだけに、憧れと想像力を掻き立てる魅力に満ちている。立場の弱い女の子を悪の手から守るというシチュエーションは、やっぱり燃えるものがあるし、そんな女の子たちが自分を心から慕い、信じ、愛してくれたら……。しかも全員、超がつく美少女だ。
ちなみに『異世界迷宮でハーレムを』の世界には奴隷制度が認められており、主人公は良心と戦いながらも、ひどい人間に買われるよりは……と言い訳しながら可愛い奴隷の所有を目指して稼いでいく物語でもある。もちろん、両作品ともサービスシーンもたっぷり。

 コミカライズ版はどちらもまだまだ序盤だが、これからますますハーレム化していきそうな予感。異世界生活を満喫したい、美少女たちに囲まれたい冒険者たちは、ひとまずこの2作品にログインしてみては?

文=月乃雫