生きづらさを抱えている人へ…「ややこしい性格」をなおすための心と体の整え方

暮らし

公開日:2018/1/2

『「ややこしい自分」とうまく付き合う方法』(上田容子/幻冬舎)

 あなたは自身のことを「ややこしい性格」だと思ったことはないだろうか。自分にどうしても自信がもてなかったり、何をやってもうまくいかない気がしたり、「ミスをするくらいなら何もしないほうがマシだ」と感じて何も行動ができなかったり…。そんなネガティブなことばかりを考えてしまう厄介な自分を変えることができたならどんなに楽だろう。

 精神科医として1万人もの患者の心と触れ合ってきた経験を持つ、神楽坂ストレスクリニック院長・上田容子氏による『「ややこしい自分」とうまく付き合う方法』(幻冬舎)は、厄介な自分に苦しむ人たちに送る処方箋だ。上田氏によれば、自分を「ややこしい性格」だと感じている人たちは、現実の受け取り方やものの見方がゆがんでしまっているケースが多いという。現実にはすばらしい人なのに、自分で自分を「できない」「足りない」「ダメ」と評価してしまった結果、「生きづらさ」を感じているのだ。この本では、ゆがんでしまった「考え方のクセ」をニュートラルに戻すための方法を紹介しているから、すぐにでも実践してみよう。

 たとえば、上司から「黒いペンを用意しておいて」と頼まれたのにもかかわらず、ついうっかり赤いペンを買ってきてしまったとしたら、あなたの心にはどんな思いが浮かぶだろうか。「私はなんてダメな人間だ」と自分を執拗に責めてしまってはいないだろうか。さらには、間違いを起こすのが怖くなって身動きがとれなくなり、ネガティブなことばかりを考えてしまう…というループを繰り返してしまうかもしれない。「新しいペンをすぐに買いに行こう。今後のためにも気を引きしめよう」と前向きに考えたほうが良いのは、誰の目にも明らかだ。

advertisement

 ネガティブなとらえ方にからめとられている自分に気づいたときは、4つのとらえ方を実践してみると良い。

・さらにひどい状況を想像し、そうならなかったことを幸運だと思う
・過去うまくいったときのことを思い出す
・そうなってしまった原因は自分以外にあるという可能性を探す
・今後のためのステップとして考える

 とらえ方次第で、そのあとに浮かぶ感情や導かれる行動が変わる。無限にある選択肢のなかからわざわざ自分を苦境に追い込むようなとらえ方をする必要はない。「自分に都合よくとらえるとすると…?」「この状況を他の人に相談されたら…?」。自分を客観視してみると、いかに自分が自分自身に厳しかったのかがわかる。

 上田氏によると、「ややこしい性格」には必ずルーツとなる体験があるという。そもそも自分がどうして「ややこしい性格」となったのか、自分自身を見つめ返すことも大切だ。

 また、この本には、心と密接に関連する体のメンテナンス方法も紹介されているから、簡単なマッサージをしてみたり、鍼治療に挑戦したりするなど、体のメンテナンスから始めるのもいいだろう。心と体を整えれば、生きづらさは消えていく。まず必要なのは、「自分を変えたい」という思いだけ。この本はあなたを癒してくれるに違いない1冊。「ややこしい性格」に振り回されないため、明るい毎日を手に入れるために必読の書だ。

文=アサトーミナミ