これを読めばもっと箱根駅伝が面白くなる! あまりに細かすぎる『箱根駅伝ガイド!2018』

スポーツ

公開日:2018/1/2

『あまりに細かすぎる箱根駅伝ガイド!2018(ぴあMOOK)』(EKIDEN NEWS/ぴあ)

 新年、あけましておめでとうございます。ビール片手に箱根駅伝を観ながら、のんびりとお正月を過ごされている人も多いことでしょう。陸上競技経験者やマラソンファンでなくても見入ってしまうのが箱根駅伝。夏休みの風物詩が甲子園なら、お正月はやはり箱根ではなかろうか。さらに今年は、昨年好評だったドラマ『陸王』(TBS系列/池井戸潤:原作)を観て箱根駅伝に興味を抱いた方も多いはず。

 このドラマは、出演者たちが青山学院大学でランニング指導を受けたことも話題となった。陸上ド素人の私だが、箱根駅伝は毎年観るタチで、「今年も青学だろう」などと早くも評論家気取りである。

 素人がぼーっと眺めているだけでも十分に面白いのだが、細かいところにまで注目し始めたらもうキリがない。今年の箱根をより一層面白くしてくれるガイドブック『あまりに細かすぎる箱根駅伝ガイド!2018(ぴあMOOK)』(EKIDEN NEWS/ぴあ)をご紹介したい。

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■今井超えは現れるか!? 日本一キレイなセブン-イレブンとは―5区

 大手町のオフィス街からスタートし、横浜駅を通過、気持ちの良い湘南の海沿いを走り抜けて小田原へ。そんな箱根駅伝の“箱根”の部分が往路の5区と復路の6区である。箱根を訪れたことがある方であればなお実感しやすいと思うが、あの急勾配を駆け上ったり駆け下りたりできる選手の能力には感服である。“初代山の神”こと今井正人選手(順天堂大学→トヨタ自動車九州)の記憶も蘇る。私も箱根が大好きでたまに訪れるが、温泉の癒しパワーが全て吹き飛んでしまうほどあの山道は険しくてしんどい。

 本書の“細かすぎる箱根ガイド”では、箱根神社大鳥居そばの日本一キレイ(?)なセブン-イレブン「セブン-イレブン元箱根店」も紹介されている。ここのセブン、サッポロ生ビール黒ラベル「箱根駅伝缶」の在庫が豊富だとファンの間で有名なのだそう。商品の陳列が驚くほどキレイで、店の前からは芦ノ湖と、晴れていたら富士山までもがドカンと見える最高のセブン-イレブン。私も初めて箱根を旅行した際、芦ノ湖の水面に映る“逆さ富士”を眺めながら延泊を決意し、このセブンでパンツと靴下を買った経験がある。

■今年もフリーザ様は降臨するのか!?―7区

 7区最大の応援スポットである二宮押切坂。テレビでは押切坂をカーブしながら登ってくる選手を広い画角でじっくり映していくことから、「あそこは長く映る!」とあの手この手で箱根駅伝に映ろうとする野次馬と、なるべく映したくない日本テレビのカメラとの攻防戦が繰り広げられるポイントだ。ここ数年、この野次馬合戦を制しているのは漫画『ドラゴンボール』のボスキャラ・フリーザ様の御一行で、2017年は見事な「恋ダンス」を披露し、Twitterのトレンド入りも果たした。

 このフリーザ様たち、実は地元二宮小、二宮中で学んだ幼馴染たちがお正月に帰省して行う同窓会なのだそう。あまりに細かすぎる情報だが、今年もカメラマンと二宮のフリーザ様御一行の攻防に注目だ。

 あまりに細かすぎるガイドブックのあまりに細かすぎる部分をご紹介してしまったが、本書には1区~10区全ての地図と詳細な解説があり、ガイドとして大変わかりやすい。それ以外にも本書には、「箱根駅伝ロスの過ごし方を考える」と題した対談や「細かすぎる箱根駅伝用語集」なども収録されている。この一冊で箱根駅伝が何倍も面白くなること間違いなしだ。

 それでは、良きお正月をお過ごしください。

文=K(稲)