運を開くには日々の努力と正しい知識! 身の回りを「お清め」して運気上昇の新年にしよう

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更新日:2018/12/7

『マンガでわかる 神様にごひいきされる すごい「お清め」』(中井耀香、沢音千尋:著/KADOKAWA)

 新年になれば、多くの人が神社仏閣へお参りするだろう。その理由はといえば、新たな1年への願いを神様に「お祈り」するためだ。「神頼み」でうまくいけば苦労はないが、それでも参拝してしまうのが日本人というものである。しかしながら、どんなに努力や苦労を重ねても、すべてが徒労に終わってしまう人もいるはず。そういう人の神頼みは「本気度」が他の人とは違うだろうが、それでも願いが叶わぬこともある。「なぜ報われないのか」──それを嘆く前に、まずは自分の身の回りをひとつずつチェックしてみてはどうだろうか『マンガでわかる 神様にごひいきされる すごい「お清め」』(中井耀香、沢音千尋:著/KADOKAWA)は、古神道数秘術家の中井耀香氏が日々の生活を見直す「お清め」で運を開いたり、難を避けたりする方法を解説している。

 本書はコミック形式で、頑張っているけれど報われないパティシエの佐藤菜摘が主人公。昔から運がないという菜摘は、開運グッズを買いあさって身に着けたり玄関に置いたりしている。しかし中井耀香氏の指摘によれば、手当たり次第に開運グッズを玄関に置いても意味がないどころか、物がいっぱいで気が澱んでしまうという。玄関は、神様を家へ迎え入れるための一番大事な場所。そこには一切、余計な物を置かないのがベストな「お清め」なのだ。神様はきれいで明るい場所が好きなので、家の中を常に明るく清潔にしておけば、幸運も舞い込みやすくなる。

 さて、耀香氏のアドバイスのおかげか「パティシエ最高の賞」の国内予選を通過した菜摘。それでも開運にまで至れたかといえばそうでもなく、彼女に対する耀香氏の指摘は続く。例えば「金運」。「財布」の選びかたひとつ取っても、お金の呼び込みかたがまるで違うのだ。最近は小さい財布が流行りのようだが、お札が二つ折りになるようなタイプは実はNG。お札が窮屈な状態を嫌い、すぐに出て行ってしまうのだとか。色も一時期流行った「黄色」は避けるべき。黄色はお金を呼び込むものの、一方で他人に金運を取られる性質も持っているからだ。そして「お金が好き」というとあまりよい印象を持たれないかもしれないが、これは悪いことではないという。こういう人は総じてお金を大切にする傾向にあり、そういうところへお金も集まってくるからなのだ。

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 耀香氏の紹介で、大手フードチェーンの御曹司と出会う菜摘。新規部門のパティシエとして誘われるが、彼女にはさらなる問題があった。現在働いている店である。ネガティブな感情が店員たちを支配しており、耀香氏は「魔を引き寄せる」として退職を勧告。周囲への遠慮などさまざまな思いもあるだろうが、「腐れ縁」はどこかで断ち切らなければ自らの運気を下げてしまう。人間関係などで行き詰まりを感じたら「潮時」という天の忠告だということだ。

 さまざまな「お清め」によって「パティシエ最高の賞」でグランプリを獲得するなど、菜摘の運は次第に開けていく。その上で耀香氏は「生命数」や「破壊の数」といった「数玉(かずたま)」を知ることで、より積極的に災難を避けられると説く。例えば「破壊の数」とは悪運や災厄を引き寄せる数字のことで、その数字を遠ざけることで難を避けるのだ。これは誕生年により固有の数字があり、私の場合は「2と7」であった。「ラッキー7」と信じていた数字が該当するとはショックだが、これからは意識して避けてみることにしよう。

 こうした「お清め」に対する正しい知識を得ることで、運勢は上方へと向かうはず。そして大事なのは「ちゃんと努力すること」であろう。「天は自ら助くる者を助く」というように、自分のすべきことをした上で「神頼み」は行なうべきなのだ。努力と「お清め」の力が合わされば、新しい年での成功が見えてくるのではないだろうか。

文=木谷誠