これが噂の0円ダイエット! 週1日水だけで過ごす「月曜断食」――月曜日以外はどうすればいい?

ダイエット

更新日:2018/2/15

『月曜断食 「究極の健康法」でみるみる痩せる!』(関口賢/文藝春秋)

 忙しくてダイエットどころじゃない? だったら、いつやるんですか? みんなヒマだからダイエットしているなんて、思っていないですよね? ――個人的にこの指摘がいちばんグサリと刺さった『月曜断食 「究極の健康法」でみるみる痩せる!』(関口 賢/文藝春秋)。

 著者の関口賢氏は、誰でも自宅で簡単にできる断食ダイエットのメソッドをただ伝授するだけでなく、鍼灸治療院院長だけあって、そもそもの生活改善から優しく丁寧に、しかし逃げ場なくしっかり指導してくれる。読んだだけで、治療院に通ってマンツーマンレッスンを受けた気分になれるお得な一冊である。

 以前、とある断食道場に1週間滞在したことがある。驚いた。デトックスとしか言いようのない体感を得たからだ。終わった直後は味覚ががらりと変わり、自然食レストランの食事でさえ味つけが濃く感じられるほどだった。まさに身体のリセット。まあ、その後ジャンクな日常にまみれているうち自然と雑食に戻ってしまったのだが、それでも以前と以後では確実に食に対する考え方と、身体への向き合い方が変わった。できることならもう一度あの体験を、と思い続けて数年。なかなか時間はとれず、自宅でやるにしたって難しいよなあ、と思っていたところに知ったのがこの「月曜断食」だった。

advertisement

■月曜日以外はどうすればいい?

 月曜断食はその名のとおり、月曜だけ断食するスタイルだ。著者も言うとおり断食のメリットは「なにも用意しなくていい」こと。ただ食べない、それだけで事は済む。毎週1日だけ、水だけで過ごす「不食」の日をつくればそれでオッケー。火曜から金曜の平日は「良食」と呼ばれるからだが喜ぶ健康食で乗り切って、土日は「美食」、つまり心が喜ぶ好きなものを食べたらいい。簡単だ。

 正直、不食よりも厄介なのはこの良食日なんじゃないかと思うのだが、気をつけなければいけないポイントはすべてわかりやすく簡潔に書かれている。

 著者いわく、ダイエット猛者ほどいつのまにか自己流でダイエットメソッドを変形してしまいがち。正しいダイエットのコツはひとえに「言われたことをそのままひたすら守ること」。飲み会は行ってもいいの? 本当に健康にいい食事量ってどれくらい? 栄養バランスはかたよらないの? 断食中にお通じが悪くなったんだけどけっきょく効かないんじゃ? 疑問は一から十まですべて著者が答えてくれるから安心である。

■“間食”をやめられない人は?

 気配り十全の本書。だが著者の物言いは穏やかだが甘くはない。なぜなら、真に健康的になるためにはその場しのぎの調整だけでなく、根本的に生活習慣を見直すことが必要だからだ。

 たとえば、どうしても間食をやめられない人には「時間を守ることから始めませんか?」と提案したという著者。ルールを守らないだらけた姿勢が生活も身体もゆるませていたという。言い訳せずに、自分の心と身体はきちんと律する。食べ過ぎれば太るのは当然。少量でも不摂生すれば身体の調子は悪くなる。食がストレス解消というならば、暴飲暴食でむやみに胃袋を拡張して感覚を麻痺させるのではなく、ちゃんとおいしく味わうために心と身体を整えたほうがずっといい。2018年、今度こそリバウンドせずに美しい心身を手に入れるため、まずはこの「0円ダイエット」、試してみたい。

文=立花もも