AV女優と童貞合コン、国会議事堂の前で〇〇…日本一数字を持っているヨッピーが説く「会社を辞めて好きなことで生きていく方法」

ビジネス

2018/1/19

『明日クビになっても大丈夫!』(ヨッピー/幻冬舎)

 読者は、日本で一番数字を持っているWebライター・ヨッピーをご存じだろうか。AV女優と童貞を集めて合コンしたり、24時間テレビの100kmマラソンが本当に大変なのか試したり、あくどい商売をしていた「PC DEPOT」を取り上げて株価を半分に下げたり、インパクトのある記事を連発して読者から圧倒的な支持を得た「Webライターの革命児」のような存在だ。

 そんなヨッピーさんが、『明日クビになっても大丈夫!』(ヨッピー/幻冬舎)という書籍を出した。「今のままじゃ将来が不安だけど、何から始めてどんな行動をしていいか分からないから、とりあえず今日も会社に行く人々」を対象に、会社に頼らず自分一人の力で生きていく方法を伝授してくれる1冊だ。

 では、どのような内容を伝授しているのか。それはズバリ「本業以外にも何かやれ」。つまり副業を始めろということだ。

■赤字でも続けたライター活動

 ヨッピーさんはライターになる前、大企業の商社マンだった。それなりの仕事量でそれなりの給料をもらう、いわゆる人生の勝ち組にいたのだが、非常につまらなかったそうだ。それがなぜかは割愛するが、おそらく会社に嫌気がさしている読者の悩みと近しいところにあるはず。そのため入社して7年後に会社を辞めることになるのだが、その間、何もしていなかったわけではない。「オモコロ」というお笑いポータルサイトで記事を書き続けていた。

 19歳から好きでテキストサイト(=今でいうブログ)を続けていたヨッピーさんは、あるときからオモコロで記事を書くようになった。会社でたまったうっ憤を晴らすように、チ○ポの形をしたチョコを手作りしたり、国会議事堂の前でオ○ニーをしたり、エキセントリックな記事を連発した。当時のオモコロはギャラが安かったため、手の込んだ記事を上げれば上げるほど、貴重な休日が消え、当時の彼女に「もうやめて」と言われ、赤字になる(=経費が原稿料を上回る)摩訶不思議な現象が起こっていたのだが、それでもヨッピーさんはオモコロへの記事投稿をやめなかった。オモコロを続けることでヨッピーさん自身がたくさん笑えて幸せだったため、そしてインターネットで影響力を持ち続けていたかったためだ。

 そのおかげか、会社を辞めて以降、様々な媒体から声をかけてもらえるようになった。結果、ライターを本業にした2年目には生活ができるまでになっていた。体を張った活動が実を結んだ瞬間だった。

■会社に隠れてこっそり二足のわらじを履けばいい

 ここまで読むと、「ただのヨッピーの成功体験じゃないか」と思われるかもしれないが、重要なことが2つ隠れている。1つは、好きなことを副業として続けたことだ。ヨッピーさんはオモコロで記事を書き続けることが生きがいだったため、尋常ではない企画をいくつも立案・実行し、いつしか「プロのライター」を超える知名度を獲得していた。

「結局のところ、“嫌々やっているプロ”と“好きでやっている素人”が勝負したら、素人が勝つことの方が断然多い」。ヨッピーさんは本書で断言している。今は、好きなことで稼ぐことがそんなに難しくない時代だ。なんでもいい。読者も好きでしょうがないことを副業として始めてみるといいのではないか。

 そしてもう1つは、会社を辞めなかったことだ。前述の通り、ライターとして生活ができるようになったのは会社を辞めて2年目から。なんだかんだ会社という存在は偉大で、「飯を食う」ことは非常に大変な作業だ。筆者もフリーランスで生きているので共感できる。ほとんどの人々が必ず「稼げずの谷」を通り、なんとか明日の飯を食うため、プレッシャーと闘い続ける日々が訪れる。その谷を越えられなかった人は諦めてサラリーマンに戻ってしまう。

 だからこそまずは副業という形で、趣味を仕事にできそうか、飯を食べていけるだけの仕事に発展しそうか、サラリーマンをしながら試してみればいい。世の中にはヨッピーさんのように副業から本業に発展させて大成功した人も大勢いる。なにより副業ならば、失敗しても大きな痛手はない。会社に隠れてこっそり二足のわらじを履けばいいのだ。

■やってみたいことに片っ端から挑戦

 しかし読者の中には「仕事にするだけの好きなことが見つからない」という人もいるだろう。そんな人のため、ヨッピーさんは大学で行った講演会での出来事を紹介している。ある学生の上記の問いかけに対し、ヨッピーさんは「パラグライダーに乗ってみたい人はいますか?」と問い返した。その問いに講演会にいる半数が手を挙げた。しかし「では、パラグライダーに乗ったことがある人はいますか?」と問いかけると、一気に手が下がり、5人ほどまでに減ってしまった。

 つまり、やってみたいことは誰しも持っているが、それを実行していない人が大勢いるのだ。これでは好きなことも、仕事にしたいことも見つからない。だから自分がやってみたいことを100個ほど書き出して、片っ端から挑戦してみるといい。パラグライダーでも、旅行でも、ケーキ作りでも、なんでもいい。それを実行しているうちに「あれ? パラグライダーのインストラクターになりたいかも」「旅行が好きだから副業で観光ライターができそうだ」「ケーキを通して料理教室が開けるかな」と思い始めるかもしれない。なんとなく毎日を過ごす自分を変えるためには、とりあえず行動することが一番大切だ。

■銭湯の水風呂に入ろう

 ここまで読むと、「副業にしたい趣味が見つかったら、そこからどう発展させればいいの?」「いつ会社を辞めるべき?」など、色々な疑問がわいてくるだろう。それも本書に書かれているので、気になった読者はぜひ手にとってみてほしい。この他にも、同業のライバルと差をつける「プラスワン戦略」、「戦術も大事だが、戦略はもっと大事」、「六本木の会員制バーには行くな」などなど、すでに起業した人やフリーランスで活動している人もタメになる「ヨッピー流仕事術」が書かれており、目からウロコの内容だ。

 また、本書の最後には「あなたも健康のために銭湯に行って水風呂に入れ」と、まるで布教するかのごとく、水風呂激推しの一文が書かれている。したがって何をどうするべきか迷ってしまった人は、まずは銭湯の水風呂に浸かって将来のことをじっくり考えてみてもいいかもしれない。

文=いのうえゆきひろ