大人な保育園児と子どもな高校生の成長と愛? の物語
公開日:2012/2/25
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ハード : PC/iPhone/iPad/Android | 発売元 : マッグガーデン |
ジャンル:コミック | 購入元:電子貸本Renta! |
著者名:青桐ナツ | 価格:315円 |
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平穏な毎日を過ごしていた高校生の平介。超マイペースな平介は他人に自分の生活を特に脅かされることもなく、楽しく過ごしていたのだが、ある日いとこである保育園児・秋の面倒を見ることを任せられたことから、変化が生まれる。
子どもってかわいい。小学校に上がる前ぐらいまでが、特にかわいいと思う(個人的な見解ですが)。
子どものかわいいところというのは、そのくるくる変わる表情、まっすぐな感情表現。ちょっとくらいワガママを言っても許されるのは、ある意味、子どもの特権…というところがなきにしもあらず。でも、この作品に登場する秋は、おとなしくて我慢強くて、ワガママなんて言わない! 共働きの両親に迷惑をかけてはいけない、と本能のうちに悟ったのか、とてもいい子。
…いい子?
誰かにそうでいることを強いられたわけでもない。でも、せっかくの子ども時代、もっと自由奔放に生きていいんじゃないか!?
一方、平介は、自由すぎて誰の手にも負えない。友達がせっかく勉強を教えに来てくれたというのに、フラリと一人で遊びに行ってしまうような奴です(けしからん!)。そんな平介は、秋を見て言う。そして思う。「もっとワガママ言ったらいいのにねぇ」(俺なら言っちゃうけど)。
お気づきかもしれないが、ある意味、大人と子供、立場が逆転しているこの二人。そのせいか、平介は、秋を子ども扱いしない。単純に子どもを扱うということができないからかもしれないけれど、対等な立場で接していく。
それが次第に秋を変え、そしてそんな秋が平介を変える。子どもと大人が一緒に成長していく物語なのである。
それにしても、最初は無表情だった秋が少しずつ自分の気持ちを表に出していくさまがかわいい。伝えたいことがうまく伝わらないもどかしさは、まるで初恋を見ているよう?
二人が年を重ねるとどのような関係になっていくのか。そんな想像もかきたてられてしまう作品だ。
お手伝いもちゃんとできちゃう秋くん
初めて表情を変えた瞬間に平介も読者も胸キュン
そしてすっかり愛されてしまう平介