部下のメンタルを不調にさせる上司の特徴〈4タイプ〉

ビジネス

2018/1/30

『上司が壊す職場』(見波利幸/日本経済新聞出版社)

 メンタルに不調を抱えるサラリーマンが後を絶たない。仕事量の多さや勤務時間の長さが原因という場合もあるだろうが、精神を病む大きな原因となるのが、職場での「人間関係」だ。

『上司が壊す職場』(日本経済新聞出版社)では、日本メンタルヘルス講師認定協会代表理事・見波利幸氏が、自身の産業カウンセラーとしての経験則をもとに、部下を不調に追いやる上司の特徴とその対処法に触れている。見波氏の体感では、サラリーマンのメンタル不調の7割は上司が抱える問題によって引き起こされているという。部下を追い込む上司の中で特に問題となるのは、上司自身のキャラクターに問題があるケースだ。そういう「危険な上司」は、自身に問題がある自覚もなければ、罪悪感もない。他人に気を配れず、他罰的で、極度に「自己中心」な思考をする。見波氏はそんな「危険な上司」を4つのタイプに大別している。

■周囲が目に入らず、部下の感情がくみ取れない「機械型」

 興味の幅が狭く、段取りが下手。普段は部下の仕事に全く関心がないのに、融通は利かず、どうでもよいことを細かく注意してくるタイプ。周囲の目を気にせず、荷物が多くカバンがぱんぱん。デスクが異様に散らかっているか、逆にクリップ一つないほど片付き過ぎている人にこのような特徴が出やすい。

■相手を“敵”とみなすと徹底的に攻撃を加えてくる「激情型」

 部下の些細な一言で、突然逆上し、罵声をあびせかける典型的なパワハラ上司。自分が信頼する人にはとことん尽くすが、それが裏切られたと感じると、感情のコントロールができなくなって相手を攻撃してしまう。会社や職場への不満を話し出したら止まらず、何事も根に持ちやすいタイプ。

■常に賞賛を浴びたい、自分は優秀だとアピールし続ける「自己愛型」

「あの人は有能だ」と思われることが最大目標。「部下の手柄は自分の手柄」と考えているのに、自身のミスは、その責任を平気で部下へ押し付けるタイプ。電話の声が必要以上に大きく、周りに聞こえるように仕事を進めたり、「忙しさ自慢」をしてきたりするなど、面倒くさい「かまってちゃん」が多い。

■部下は自分の出世の道具だと思っている「調略型」

 支配欲や権利欲がとても強く、「邪魔」と感じた部下は躊躇なく切り捨てられる「最も危ないタイプの上司」。他のタイプは自身の感情をコントロールできないため、部下や組織を壊してしまうという側面があるが、このタイプは、自分の目標を達成するために「理知的」に行動している。結果のためには手段を選ばず、部下の弱みを最大限利用し、自分のせいで部下がつらい目にあっていても良心が痛むことがない。口がうまく、自分を「できる上司」だと演出するのを得意とする人が多い。

 あなたの職場にもこれらの「危険な上司」に当てはまる人がいるのではないだろうか。これらのタイプは、それぞれが独立して発現するのでなく、複数のタイプを併せ持っている場合もある。もちろん彼らに対しては、組織的な取り組みが求められるが、この類型を大まかにでも理解しておけば、自らの職場で起こっている問題を明示的に認識する助けとなる。職場環境を客観的に分析してみることは、自分を守るための防衛策。「危険な上司」の存在は決して他人事ではいられない問題だ。

文=アサトーミナミ